多次元世界、コペンハーゲン解釈のような一見奇怪な物理学も、
三次元だけの、見えている世界から逸脱した感覚を識別すれば、
滑稽とか妄想の類として一笑に付すことはできなくなるだろう。
想像力を働かせて仮説を立てて検証して、実際に行動してみる。
からだに響いていることを信じて、アマウツシのヒビキを得る。
自然界の営みを人間の欲望で理解を続ける時代は終わっている。
文明が進むにしたがって、人間は自然を征服する野心を抱いた。
それは、重力に逆らうことであり、風圧や水圧に抗うような、
自然の美とはかけ離れ、やがてバベルの塔の如き崩壊を起こす。
どんなに科学技術が進んでも、自然から離れては存在できない。
それは人と人の関わり一つでさえ、自然と同じになっている。
自分の都合の良いものだけを身の回りに集め、また相手の都合の
良い面だけを見て、自分から見える世界を構築するなら・・・、
そんな世界は薄っぺらで平面的な世界となってしまいうだろうし、
そんな世界に取り込まれた自分自身も、非常に薄っぺらく空虚な
識別された世界でしか、モノコトナリを味わえなくなってしまう。
最大の自然破壊とは、自然の一部であり、天然の法則の産物である
自分自身の自己責任を放棄してしまうことなのだと、私自身は想う。