東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

般若身経(6)般若身経から、SOTAI Body Sutraへ

私は三浦先生の「操体法治療室」の英訳にもかかわったし、三浦先生のスペインのセミナーにも随喜させていただいているので、
操体用語を英語で言ったら何と言うのか、ということを常に考えている。
 
 
前にも述べた記憶があるが、スペインに行った際、現地の日系のスタッフに話を聞いて、どうも「般若心経」と「般若身経」が混同されて伝わっていることがわかった。
彼らは日本人ではあるが、スペイン生まれで、日本語よりもスペイン語のほうが得意なのである。
しかし、発音的には「身経」も「心経」も変わらない。ここで混同が起こるのは当然である。
 
つまり、操体の基本運動と、お経が混同されてしまっては困るということだ。
 
これは彼らに充分説明しておいたが、今後、海外の人にどのように伝えればよいのか、色々考えた。
 
そしてコロナ禍の最中、私は仏曹洞宗系の動画で興味深いものを見た。
 
 
なんと、般若心経は英語版もあるのだ。
 
そして、それは「Heart Sutra」(ハート・スートラ)と呼ばれている。
 
曹洞宗では、お経は抑揚をつけずに「平たく読む」のが基本だ。
 
何故かと言うと、地方によって読み方が違っては困るからだ。
曹洞宗は、地方がちがっても、お経の読み方にルールがある(作法がある)ので、初めて会った僧侶同士でも、調和がとれたお経が読めるらしい(これも道元禅師が作法をしっかり作ってくださったお陰だ)。
 
英語は元々抑揚が豊かなので、平坦な英語は何だか不思議である。
 
そして、般若心経が「ハート・スートラ」ならば、操体の般若身経は「SOTAI Body Sutra」はどうだろうと思いついた。
 
 
 

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