おはようございます。
空を見上げると、もくもくとした入道雲ではなく、青いキャンバスに筆でス~と白い線を気の向くまま描いたような雲や、白い小さなかたまりが無数に拡がるイワシ雲をみることが、多くなってきた。
イワシといえば、水族館の水槽などで集団で群れを成して泳ぐ姿が思い浮かぶ。
この集団行動は、かつては群れにリーダーがいて、その指示系統によって統率された行動がとれているという考え方が多かった。
しかし、近年では物理学や理論生物学にコンピューターシュミレーションを加えることによって、一匹一匹が簡単な法則やそのルールに従って動くだけで、群れ全体の統率のとれた行動が生み出せている事が明らかになったという。
実験によって見い出せたル―ルは、3つに集約されていたという。
一つめは、仲間と近づきすぎたら離れようとする。
二つめは、近くに仲間を見つけたら同じ向きに進もうとする。
三つめは、遠くに仲間を見つけたら近づこうとする。
こうしたルールというのは、イワシ一匹一匹が意識的にそのルールを守ろうとしているのではなく、無意識的にそうしているのであり、天然自然の法則に素直に従った習性に則っているようにも思える。
一匹一匹がルールに則っていれば、一匹の周りの空間が変わっただけで、群れ全体の動きが自動的に変わるという事になろう。
そして、それを可能としているのが感覚による空間認識であり、圧のキャッチの仕方なのではと思う。