東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

1日目

今日から三浦が担当します。 操体を初心者に説明する。 何から手をつけたらいいのか。 しばらくの間、ペンを取らずに漠然考えを巡らせていた。 初心者といっても、まったくの素人もいれば、医師でありながら、職業を明かさない人もいる。 芸術家もいれば、多…

「よくわかる操体と操体法」7

あまりよくわかる説明かどうか果てしなく謎で申しわけありませんが、操体あるいは操体法のしっぽが少し見えたでしょうか。 なお、他でも書いていますが、操体と操体法の違いを説明します。 操体法、は、操体の中でも「臨床」の部分を指します。つまり、操体…

「よくわかる操体と操体法」6

説明すればするほど、操体の色々な側面が見えてきて、どれを説明しようかと迷ってしまいますが、操体を説明するならば「操体の常識は世間の非常識」と言えるでしょう。 普通だったら「固まらないように、痛い方、可動域が悪い方を一生懸命に動かす」(リハビ…

「よくわかる操体と操体法」5

私は何故操体をやっているのか。 よくわかる操体といっても、よく分かるのだろうかとまだまだ心配ですが(汗)、引き続き進めます。 操体をやっていて、一番「よかったな」と思うのは、操体の臨床を行っている本人も「癒される」というところです。 大抵の操…

「よくわかる操体と操体法」4

「よく分かる操体」というタイトルながら、「よくわかる」ように書けているかどうか、少しばかり心配になってきましたが(笑)、引き続きご紹介します。 たまに、 「操体って最初につま先上げやって、次に膝倒しやって、次にカエル足(我々はカエル足とは言…

「よくわかる操体と操体法」3

操体では「主役」は「からだ」です。 本人ではなく「からだ」なのです。 操体の指導者は、「本人」と対話しているのではなく「からだ」と対話しているのです。 例をあげると、我々は、選択肢が二つ、例えば「こちらの動きは楽で、こちらは痛い」という場合、…

「よくわかる操体と操体法」2

第一分析、第二分析という言葉は、三浦寛先生の考案によります。 第一分析とは、橋本敬三先生の時代の「楽な方に動かして動きをたわめて、瞬間的に脱力」(楽と快の区別がまだついていない)。 第二分析とは、橋本敬三先生が晩年「楽(運動分析)ではなく快…

「よくわかる操体と操体法」1

こんにちは。畠山裕美です。今週一週間よろしくお願い致します。 「世の中の90%の事は、グーグル先生に聞けばわかるが、操体はグーグル先生に聞いても分からない」By 畠山裕美 よく受講生が「操体を家族や友人に説明するのが難しい」と言います。 何と言う…

操体の説明・・・7

おはようございます。 東京操体フォーラム理事長である三浦寛先生が、操体創始者である橋本敬三先生の内弟子になった時に、初めに教えていただいたのが、人間を含めた生物の起因や生命現象創生にまつわる話だったと聞きます。 生命現象の生物の組成を逆に考…

操体の説明・・・6

おはようございます。 人間は、様々な要因、お陰で、有難く生かされている。そして、その上で生きている。 道元禅師の有名な言葉に「鳥の命は鳥にあらづ空にあり、魚の命は魚にあらづ水にあり」 というのがあります。 イノチあるものは、生かしてくれている…

操体の説明・・・5

おはようございます。 生き方の自然法則の中の一つである「身体運動の法則」は、確立されたものではなく研究と研鑽が重ねられるにつれ、何度も修正がされ、より良いものへと更新されてきました。 しかし、どんなに良いものとなっていったとしても感覚は無視…

操体の説明・・・4

おはようございます。 「気持ちよさをききわければいいんだ、気持ちよさで治るんだからな」 この真理は、操体法の法を治療テクニックの方法論として捉えてしまう人には、理解しがたいことだと思います。 しかし、生命現象の根底には「イノチあるものの存在は…

操体の説明・・・3

おはようございます。 操体創始者、橋本敬三先生が長年の研究と研鑽を重ねた末に辿り着いた 「気持ちよさをききわければいいんだ、気持ちよさで治るんだからな」 という真理。 この真理に対して、臨床で気持ちよさをききわけさせる為にどうすれば良いか、と…

操体の説明・・・2

おはようございます。 「イノチあるものの存在は快の方向性にむく」という大原則。 そして、イノチあるものには元々、快か不快かを識別する能力である原始感覚が備わるという事実。 この大原則と事実を無視したのでは操体にはならないし、操体法とも呼べない…

操体の説明・・・1

おはようございます。 今日から一週間、友松の担当となります。 どうぞ宜しくお願い致します。 今回のテーマは「私があなたに操体を説明したら」となります。 随分と昔に、月間医道の日本誌の「歴史に残る斯界の人々」という特集に操体の創始者、橋本敬三先…

操体は・・・7

操体は、「間に合っている」ということを味わいます。 からだの調子が崩れていたり、 具合の良くないなというときは、 何かにつけて「間に合っていない」状況のなかにいます。 そんなときの からだの使い方や、 呼吸の仕方、 自然に口にしている言葉など、 …

操体は・・・6

操体は、自然法則の応用貢献によって成り立っています。 この生命環境には天然自然の法則が存在し、 目に見えないルールによって生命活動が営まれています。 まずは、法則が存在している事を認識し、 それがどんなものか、学習する。 その上で、その自然法則…

操体は・・・5

操体は、あなたにしかできないことがあることを伝え、 それを、あなたがするまでの過程をサポートしています。 呼吸をすること、 食べることや飲むこと、 からだをうごかすことや、 どんなことを想って生きているかも、 誰かに代わって営んでもらう事は、原…

操体は・・・4

操体は「変化」を大事にしています。 からだのうごきを通して、 また感覚を通して、 からだから受け取れる変化というものに意識を向けていただきます。 変化には、はっきりとわかりやすい、 ダイナミックなものもあれば、 ほんの微かな変化、また、なんとな…

操体は・・・3

操体は感覚を大事にしています。 「からだ」という存在と出会うと、 からだからのメッセージの存在に気がつきます。 今まで気がつかなかっただけで、からだはいつも何かを語りかけています。 そのからだの語る言葉のようなものが、 感覚なのではないかと思い…

操体は・・・2

操体は「からだ」を大切にしています。 臨床を通して、今まで意識の向けられてこなかった 「からだ」という存在に出会っていただきます。 体調を崩されている方の多くは、 身体のある一部分にだけ意識が集中していたり、 「ここが悪いんですよ・・・」という…

操体は・・・1

おはようございます。 瀧澤さん、一週間のメッセージありがとうございました。 本日から寺本の担当です。 ブログのテーマは引き続き「私があなたに操体を説明したら」になります。 よろしくお願い致します。 操体って本当に非常識なことだらけ。 「臨床」と…

操体が教えてくれること⑦

「操体法」を受けることは、「からだにききわける」学習でもあります。これはそのまま普段の生活にスライドさせることもできます。僕自身も普段から「からだにききわける」ことで、からだの不調が随分と減りました。「操体」は「治す」という仕事から解放し…

操体が教えてくれること⑥

「操体法」では、からだを動かすのはあなた自身です。からだを動かしながら、その動きがからだにとってきもちがいいのか、そうではないのかを「からだにききわける」のもあなた自身です。からだにききわけた結果、ききわけられたきもちよさを味わうのもあな…

操体が教えてくれること⑤

「からだにききわける」のはあなた自身です。誰か他の人に代わってもらうことはできません。ただ、いきなり「からだにききわけて」と言われても、どうしていいのか分かりませんし、まして、「きもちよさを味わってみて」と言われても、困ってしまいます。そ…

操体が教えてくれること④

「操体」を勉強するまでは、「からだにききわける」という発想はありませんでした。鍼灸マッサージ師として「治すこと」を仕事にしていた頃は、不調が改善するのは「治す側の技術」だと思っていました。それも一つの方法ですが、「からだにききわける」こと…

操体が教えてくれること③

きもちよさでからだは変化しますが、きもちよければなんでもいい、というわけではありません。「操体」で言っている「きもちよさ」は、「からだにとって」のきもちよさです。からだにとってきもちがいいのか、そうではないのか。それを判断するのは、自分の…

操体が教えてくれること②

操体」はきもちよさというものを大切にしています。きもちよさを味わうことで不調は改善されていくと考えています。「どうして、きもちいいと感じるとからだはよくなると思う?」四歳の娘に聞いてみたことがあります。「きもちいいと、あったかくて、ふわっ…

操体が教えてくれること①

香さん 一週間ありがとうございます。今週担当の瀧澤です。テーマは引き続き「私があなたに操体を説明したら」です。よろしくお願いします。「操体」に出会って、僕は「治す」という仕事から解放されました。「治さなくていい」と開き直ったのではありません…