東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

スイッチ

部屋のクローゼットを整理していると小学校の時の少年野球部時代の写真がでてきた。古ぼけた写真の中に見覚えのある顔が並んでいる。
友人とのやりとりや試合の事が次々と蘇ってくる。

人間のからだに記憶されたものはふとしたスイッチでどんどん蘇る、こんな、ふとした日常の出来事がいろいろなヒントになる。

からだの抱えた愁訴の原因の中に古傷によるものもある。
きちんとした治療・処置をしなかったため、からだの中でもうやむやになり時がたつ。そして何かの原因で再びスイッチがはいる、とこのままでは『だめじゃないですか』と思いますがそうではない。からだには凄く昔からの記憶が刻まれている。螺旋構造、DNAです。そこには今の自分のからだになる前のもっと前の記憶。まだ医者もいなかった時代の記憶、からだの治し方も刻まれている。

『感覚を聞き分ける』『快適感覚を聞き分ける』これはその治癒力のスイッチをオンにしてくれます。

『からだは治し方をしっている』『治す事にとらわれるな』この言葉に感謝です。
日常のヒントとこの言葉がある、そしてプロセスが浮いてくる。素晴らしい!


この一週間を通しても感覚という言葉を数多く使いましたが、それだけ『感覚』とは重要なのです。そしてこれは考えてどうにかなるものでもありません。
感覚を聞き分けるとはからだとの対話。考えた時点でそれは会話ではなく自問自答です。だから「わからない・難しい」という言葉がでてしまう。

『考える』のではなく『感じる』です。


この一週間、何を書こうと思いながらキーボードを叩いてきましたが今日が最終日です。横道に逸れながらの文章を読んで頂きありがとうございました。
明日からは読み応えありの畠山先生の担当です。


西田尚史



8月28、29日は大徳寺玉林院にて「東京操体フォーラム in 京都」開催
9月18、19日スペイン、マドリードにて「操体フォーラム in マドリード」開催
2010年操体法東京研究会定例講習は9月から始まります。