先日19歳の時にパリに行ったことに触れましたが、そこに行った理由は自分でもよく分かっていません。
自分が触れてみたことのない世界に身を置きたかったのか、もしくは自分の持っている価値観を変えたったのか、ただ単にカッコつけたかっただけなのか?
何の目的のない旅であったのかもしれませんが、そこに身を置き掴んだことは日常とアートとの繋がりでした。
私が滞在した時は偶然アートのイベントがあり、シャンゼリゼ通りからコンコルド広場までの区間に約10m間隔で芸術家の卵と呼ばれる人達のオブジェが飾られていました。
当時の私にはこれらの魅力を理解する知識や感性は全くありませんでしたが、ただ作った人達の作品を見ることで、想いを感じ、その生き方を肌で触れることに悦びを感じたひと時でした。
それまでアートや芸術という言葉を聞くと、自分の世界観からかけ離れたものであり、特別なものというような感覚がありましたが、その時に初めてアートが身近なものとして触れられた瞬間でもありました。
それ以降私自身のアートとは、ただそこにあるだけで何かを感じることが出来、それに触れた人達の脳とからだに何らかのスイッチが入るエネルギーの源のようなものとして捉えるようになりました。
最初は小さなエネルギーの渦でも、やがて大きなエネルギーとなり、生き様となって、何らかの形で表現されていく。
そこで表現されていくのは様々で、物であり、言葉であり、音、そして動きでもあります。
それらが互いに接触し合い新たなエネルギーを生んでいくのがアートのように思っている今日この頃です。
2021年秋季フォーラム
2021年11月23日(火)勤労感謝の日 ハイブリッド開催