東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

来し方

東西医学が融合されて、有効的に利用されたらどんなに良いだろうと考えるのは私だけではないだろう。
今までにも、多くの先達が様々な取り組み、試みを繰り返して来られた。
私も若い頃から、自分なりに東西医学を学ん来た。
気が付けば、私のやって来た事は、橋本敬三の発想の森を現代の私の立場で、師と「同行二人」で歩んで来た様に思う。
ところで、
三浦先生は、「操体は、何でも入る大きな器です。」と言っておられる。
若い頃の私は、古典のpartsを取り出して来て、運動学や生理学等で味つけして、○○テクニックとか△□法などと体系づけしてみたいという欲望に駆られたことがある。しかし、それは程なく消え去った。
古典というものは、時代を経て使い込まれつつ生き延びて来た叡智であり、いわゆるparadigmとは違うものです。生きている間に有難く使わせて頂き、ねじ曲げることなくそっくりそのままお返しするべきものです。
古典が古典である由縁は、いつの時代の人間がどの様な光の当て方をしても、常に新鮮な輝きを示してくれるからです。
一方で、科学や現代医学は日進月歩です。特に近年はこの傾向が加速しています。
然らば、
臨床の瞬間に融合すればいいのだ。
操体」の臨床においては、それが可能である。


山野真二