どうだろう、最近日本人が少しずつ壊れはじめているように感じて仕方が無い。
- 「小便かかった」で会社員に重傷負わせ五千円強奪、容疑の二人組逮捕
- 女子中学生に因縁付け土下座強要・・・28歳男「お姫様抱っこさせろ!」
- 「自転車に乗ったまま挨拶」と集団暴行 容疑で少年四人逮捕
- 「何見てるんや!」言いがかり 駐車場で現金26万円奪われる
- 「乳首が傷ついた!」出会い系で知り合った男性を恐喝 30歳女を逮捕
ってタイトルだけ見ると、吹き出しそうなものばかりですが、全てここ最近に起きた事件の見出しです・・・
男女問わず呆れかえる内容なのですが、これが日本の現状かと思うと何だか寂しい限りです。
これら一連の記事の共通項は「不寛容」と「稚拙さ」だと思います。昨今、世の中全体がピリピリしたような妙な緊張感があり、特に私の様な田舎者が都内を歩いていると尚更、強く感じます。
電車に乗っても、以前より遅延が多くなっており、理由を聞くと人身事故によるものが圧倒的に多いと・・・自殺数もここ数年増え続けている。
景気が悪く先が見えない現状の中で、過敏に自分の身を守るという防衛反応が働いているというのも
このピリピリ感の原因の一つかもしれません。
信じられるものは自分しかない!自分以外は全て敵である!この様な感覚が無意識のうちに誰をも寄せ付けない
不寛容な要素を作っているのではと思います。
セーフティー・ゾーンの範囲がどんどん狭まってきていて、半径2m以内は他人を近づけない的
オーラを醸し出している人もたくさん居て、危なくてショーがないです。。
人混みの中で肩が触れても、何も言わないで歩いて行く人や、ごめんなさいってこちらが言っても
知らぬ存ぜぬで不機嫌そうに歩いて行く人など、反応は大概が無関心です。
たまにお互いが同じタイミングでスイマセンって言おうものなら、何だかそれだけで暖かい気分になり、笑顔が思わず出たりします。
先日、NHKだったかテレビ局は忘れましたが、「江戸しぐさ」なるものを広めているNPO法人 江戸しぐさの越川禮子氏(多分)が出演され、江戸しぐさとは何たるかを実演を交え、説明されていました。
そもそも「江戸しぐさ」なるものは、江戸商人のリーダー達が築き上げたリーダー行動哲学とでも言うべき行動規範で、良く考えられた「人間関係円滑コミュニケーション法」です。

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「肩引き」というしぐさだそうですが、これは当時の江戸の路地裏は細くて縦横に路地がたくさんあり、
当時左側通行であった江戸では、狭い道ですれ違う際に、お互いタイミング良く右肩を引いて、
ぶつからない様に歩いたのだそうです。更に狭い道になると「カニ歩き」と言ったお互いが完全に顔を見合わす形ですれ違ったそうです。
何だか粋ですねぇえ。。すれ違う際には多分、お互いニッコリ笑ったりもしたのでしょうねぇ・・・
更にもう一つ、人混みで良くある光景ですが、特に女性の方のようにハイヒールなどの高い靴を履いている際に
ウッカリ他人の足を踏んづけてしまうということがあると思うのですが。
ここで登場するのが「うかつあやまり」と言うのだそうですが、人混みで足を踏まれた際に、江戸では踏まれても先に謝れと言ったそうです。
けんか腰になってトラブルを起こしたくないという意味があり、それプラス「自分がうかうかしていたから、足を踏まれた」
という危機管理が出来ていなかった自分に対しての自戒の意味もあったそうです。
外国では「私の足が大きくてごめんなさい」という台詞もあるのだそうです。
むむむ。。。どうですかぁ・・何だか聞いているだけでホンワカしてくるような気分になりますが、実践は結構難しいと思われますが、
ギスギス・ツンケンとして生きるよりは、よっぽど心豊かに生きられるような気もします。
ちょんまげをして明日から生活は出来ませんが、先人の知恵とでもいうべき“日本人らしさ”を取り戻し、
ほんの少しだけクスリと笑える毎日を送ろうではありませんか。。
福田勇治