わからないから、やる。
やると新たな気付きや疑問を生ずる。
だから、またやる。
一切の創造的活動とは、こんなものではあるまいか?
橋本敬三先生は、かなり晩年になってから「人間の動きには8つある、ということがわかった」と語られたという。
それを聴いた若かりし頃の三浦先生は、ショックを受けたそうである。「こんなに長い間やって来てようやくそれだけの事がわかったというのか!」と。
この「わかった」という言葉は、腹の底からわかった。全生命を賭して理解した。ということであろう。
西行を敬愛し、その足跡を辿った芭蕉の様に、橋本先生の遺された言葉を噛み砕き、掘り下げながら進んで行かれる三浦先生の背中を見ながら、我々は歩んでいる。
山野真二