東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

皆さん、こんにちは!
ブログ5日目になります。
昨日に続いて、連想式記憶術の続きを早速始めたいと思います。

この術の基本はイメージとイメージの衝突。しかもあり得ないようなハッとする場面を産み出し、記憶を定着させる方法で、私のように記憶力の悪い者には,有効的な術です。

昨日の蒸し返しになりますが、もう一度説明しますと、たとえば、「豚が海に潜り泳いでいると、突然現れたドラゴンに食べられ、マリリンモンローがドラゴンのお尻から飛び出した」とします。
こんな決してあり得ない場面に遭遇すると、人は誰でも記憶します。
これを連想式に繋げていき、ナンセンスストーリーを作りながら覚える術です。

しかし、記憶力の悪い私にはこのイメージだけでは、インパクトが弱すぎます。


そこで、考えたのがイラスト。最初は鉛筆だけで、描いていましたが、最終的には、蛍光ペンを使用した鮮やかな色彩のものになっていきました。

361枚丁寧に描くと、今までぼやけていたイメージがしっかりと定着し、記憶し易くなってきました。

何枚か、映像で紹介致します。


少陰腎経:照海→復溜→交信→築賓
照海のイメージは、加山雄三が夕日に向かっている。
復溜のイメージは、服を着た竜。
交信のイメージは、戦時中、米国女性が暗号で交信。
築賓のイメージは、竹輪の格好をした馬(馬はヒーンと鳴く)。

照海→復溜
夕日を眺めていた加山雄三が、空に服を着た竜が飛んでいるのを見てびっくり。

復溜→交信
空を飛ぶ服を着た竜をみつけた米国女性が、米国へそのことを交信。

交信→築賓
米国女性が付けていた交信用ヘッドホーンを竹輪の格好をした馬が付ける。


まあ〜こんな感じで繋がりは徐々に覚えられようになったのですが、全体の流れを把握することは難しいのです。
そこで考えたのが、徹底的に色に頼ること。
五行説には、五色として、肝=青、心=赤、脾=黄、肺=白、腎=黒があります。
このことを応用して、色を見るだけで、経脈が分かるようにしました(こんな事、優秀な方は当たり前にやっているのですが、私のようなノー天気おバカさんには、も〜う大発見!)。

また、臓腑の関係から
肝→胆=青→水色
心→小腸=赤→ピンク
脾→胃=黄→薄黄
腎→膀胱=黒→灰色
と腑にあたる色は、臓の薄色にしました。
問題は肺、肺=白。白の薄色は白で同じ!!しかも、白地の紙には表現できません。
そこで、
肺→大腸=紫→薄紫 としました。後残るは、心包と三焦
三焦は山椒のイメージで緑。
心包→三焦=緑→薄緑

としました。これは、毎日見ていると、色を見るだけで正経十二経脈の流注が自然と分かるようになります。

例えば、太陽小腸経と太陽膀胱経の流れを把握するとき、下の写真のようにピンクの背景は太陽小腸経。

小指、末節骨尺側・少沢(しょうたく)から顔面部の聴宮(ちょうきゅう)までの流れが一目で分かります。

左側の背景は、灰色ですから太陽膀胱経になります。
流れは、内眼角・睛明(せいめい)→頭頂部→項(うなじ)→脊柱の両側→臀部→大腿部後面→下腿後面→足の第5指外側端・至陰(しいん)までの流れが理解できます。

もっともこれだけしっかり作っても、流れ・経穴部位とも、頭にまだまだ入っていません!!おバカさん!!!!

多分、作ったので、覚えてしまったと勘違いしているようです。毎日数分でもいいから361の経穴に目を通していれば、自然と身につくものかもしれません。

色ついでに、最近始めた解剖学の勉強法を紹介いたします。
教室にあるガイコツ模型に、色テープで靱帯、筋肉を深部から起始部、停止部を確認しながら作っています。

とにかく楽しい!!

夢中になって作れます。もちろん、色の効果が大。

例えば大臀筋
腸骨外面から始まり、大腿骨殿筋粗面・腸脛靱帯で停止部となり、腸脛靱帯から膝蓋靱帯へと繋がっていく流れは、緑黄のテープを使うことで、しっかり覚られます。

(後日、写真で紹介いたします)

優秀な人のノートを見ると、色鮮やかなペンでルール作りをしながら、美しくまとめています。もうそれだけで、りっぱなアート。
また、そういう人はファッションセンスも抜群です。
日常生活の中で、色のコーデイネイトを瞬時にやってのけています。
その微細な判断力が、普段の生活、勉強に役立っているのでしょう。

ファッションセンスといえば、我が師匠・三浦寛先生。
ジーンズ素材の帽子をかぶったファッションはオーラをはなっていま
す。

私が最近、帽子をかぶっているのは、師匠に近づきたい一心からです。
師匠の放つオーラは治療空間。やはり、色、ファッションは人の心に途轍もない影響を与えているようです。
今後益々、治療としても開拓できる分野ですね!
というところで、今日はおしまい。
お付き合い、どうもありがとうございました。
では また あした!

佐伯惟弘

8月28、29日は大徳寺玉林院にて「東京操体フォーラム in 京都」開催
9月18、19日スペイン、マドリードにて「操体フォーラム in マドリード」開催