ブログも中盤4日目ともなると前半の内容だけではどうしても煮詰まってしまう。カレーも3日目位ならちょうど良い頃合いだとは思うが、4日目ともなるとさすがに飽きてしまう。ここで『橋本敬三論想集 生体の歪みを正す』を開きページを捲ってみる。この本は橋本敬三医師が書き留めた手記を一冊の論想集としてまとめたもので、1987年(昭和62年)に初版が刊行されているが、それ以前に出版された橋本医師の著書にも収められた文章も多く大変参考になるので、是非読まれることをおすすめする。しばらくは絶版の状態だったようであるが、一昨年にオンデマンド版として再販されている。また絶版にならないとも限らないので買うなら今である。
- 作者: 橋本敬三
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 2010/08/25
- メディア: 単行本
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その中で今回目が止ったのは昭和47年の1月8日の「日本医事新報」に掲載された『医学教育』という文章だ。このなかに
”親は子を生んで育て、子は親に産まれて育てられる。自然は人を生み、人は自然に育てられている。親心もわからずに屁理屈言ってもはじまらない。親心、それは自然法則以外の何物でもない。自然環境のなかで生命体がそれに適応することが生命の使命なのだ。”
という一文がある。そしてその自然法則というものは、突き詰めて行くと「呼吸」「飲食」「身体運動」「精神活動」という4つの営みに集約され、それぞれに自然法則が存在し、それぞれが同時相関相補連動性になっており、4つのうち1つでもその法則に反することがあれば、生命体は破壊に傾いてくるが、同時に4つのうち1つでも法則に則って生活してゆけば、その他のバランスも整ってくるという有り難いシステムが存在している。
先程の橋本医師の文章に次の様にも書いてある。
”精神活動が法則に背反すれば環境破壊もする”
どうしても私達は自分たちの都合の良い様に、自然環境を適応させようと躍起になる。冬寒いと必要以上に暖房を強めてしまうし、日が沈むと不自由だからと深夜まで煌煌と明かりをともす。それで電力量が足らないといって嘆くのだから本当に始末に負えない。知人に某電力会社の社員の人間がいる。その人は電気を作る会社に勤務しているのであるが専門は地球環境工学、地球環境を壊さないように快適に生活するにはどうすれば良いのかということを機会があるたびにレクチャーしてくれる。話は横道にそれてしまったが、現在まで社会の歩んで来た道のりは、生めよ増やせよという生産活動が主体の大量生産・大量消費が社会・経済の柱になっていた。人間で言うなら交感神経優位の過緊張状態で進歩して来たとも言える。その代償として病気の90%がストレス性疾患とまで言われる様なストレス社会を形成するに至った。橋本医師は広く医学会に健康社会建設の必要性を切々と説いて来た。しかし40年経った今の状況がこの有様であることを考えるとあまりその分野では進歩がなかったと言わざるおえない。今年は2012年奇しくもニューエイジ好きの私にとっても大変興味深いアセンション(次元上昇)年です。以前畠山常任理事のブログ中にも登場したが物質中心の西洋思想から精神世界中心の東洋思想へのシフトチェンジも進んでくる。私達はどのような2012年を過ごすのか。とても興味深い1年である。
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