東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

映画「男はつらいよ」で有名な山田洋次監督は「演出そのものが楽々とされているように観客に見えなくてはならない」とし、「観客が演出のうまさに感じ入る」といった作品は「Bクラスの域を出ない」と言っている

シンプルに見えるものというのは、実は難しいもので、ごまかしがきかないぶん、本人の実力がまるわかりになってしまいます。

高校2年の頃まで、ギターをやっていました。ある時、友人のバンドのライブで、ベースのメンバーが都合で出れないライブがあり、ヘルプで出ることになりました。話が来た理由が、「ギターやってるなら、ベースは簡単にできるでしょ」というありがちなものでしたが、気軽に引き受けて、苦労した思い出があります。
見た目も似ているし、同じ用にピックを使って弾くことはできますが、同じ感覚では音を出すこと自体も難しい。
地味でも日頃の努力が表れます。
そんな経験もあり、その後ベースをメインでやっていくことになるのですが。

操体の第一分析は初期の頃の操法で、二者択一で動きの分析を行います。
連動の法則が体系づけられておらず、楽を基準にしているので、動きは予想の範囲を出ることは少ないですが、操者の技量は問われます。
操者によって結果が変わってくるという点では実はハードルが高いのかもしれません。
もともと医師の臨床で行われていたものなので当然ではありますが、興味を持ってみた方はこのあたりを認識していただくといいと思います。
一度入ってみると、面白いですよ。一生楽しめる学問です。