東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

からだの歪みの要因その2

 佐助が担当する4日目です。よろしくお願いします。

 この世に誕生して最初に、構造学的・力学的に変化する要因は利き手ではないでしょうか。自分の子供をみていると、2歳頃には利き手が決定されているような気がします。
 利き手についてのアンケート結果の報告がありましたので紹介します。
 両親がともに右利きの場合、子供が左利きになる確率は100人に2人、両親のどちらか一人が左利きの場合、その赤ちゃんが左利きになる確率は100人に17人、両親が2人ともに左利きの場合は100人中46人が左利きになるというデーターがあります。
 子供の利き手を数年間、追跡調査をしたと報告があります。
 2〜4歳代の右利きが38.1%、左右混合型 21.4%、左利きが40.5%の子供達が2年後では、右利き75.4%、左右混合型 5.7%、左きき 18.9%に変化したそうです。さらに小学校に入ってから再び調査の結果では、書字動作に限っていえば85%もの子どもが右利きに増えていたそうです。
この報告から、利き手は遺伝もしくは環境によって利き手が決まる可能性が示唆されます。

 ちなみに右利きが多いのは、少なくとも5000年前に地球上にいた人間の9割は右利きだったそうです。これは洞窟に残っている絵が、左右どちらの手で描かれたか、出土される土器等がどちらの手で作られたかとういことから分かってきているとのことです。

 利き手の右利きが多いのは、言葉の発達と深く関係があるようです。人間が、サルからヒトへと進化する過程で、言葉を話したり、感情をコントロールする脳の左脳部分が発達したことで、左脳の神経支配している右利きの人間が多くなったとの見解が一一般的なようです。

 学童期に完成された利き手が、長い年月をかけ力学的にからだの構造を変化させていく可能性があるのではないでしょうか。

 今日はこのあたりで・・・。ありがとうごいざいました。