東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

やっぱりポジティブも大事

臨床家やカウンセラーは、「ネガティブな状態から

抜け出したい」という患者さんやクライアントと対面

します。身体的な苦痛から精神的な苦痛まで、抱えて

いらっしゃる内容は様々ですが、自力で抜け出すこと

が困難になっている方々です。抜け出すための「きっ

かけ」として、僕たちを必要としていらっしゃいます。

少なからずエネルギーの方向をポジティブに変えたい

と思っていらっしゃいます。

 

臨床家やカウンセラーも治療を受ける方々と変わらな

い一人の人間です。同じようにネガティブになったり

、ネガティブに振り回されたりする可能性があるのは

一緒です。ただ、「ネガティブとどう向き合うか、エ

ネルギーの方向をどうポジティブに変えていくか」と

いったことを自分の実践を通して知っているかどうか

の違いだと僕は思っています。

 

先日書いたように、痛みや歪みといったものをネガ

ティブなものと捉えて、何とかコントロールしようと

していた時期がありました。よかれと思ってやってい

たことは確かですが、時としてそれは臨床家のエゴと

なりました。エゴはポジティブなエネルギーの効力を

消してしまいます。

 

押し付けるようなポジティブではなく、臨床家が醸し

出す雰囲気として、言動の中でみせる道標としての

ポジティブエネルギーであれば、「北風と太陽」の

太陽のように、僕らは「きっかけ」になれるのだと

思います。

 

今はポジティブを押し付けるのではなく、「きっかけ」

となれるように日々呼吸を通し、からだに問いかけ、

感覚を磨いていくプロセスを愉しんでいます。この日々

のプロセスが、自分をネガティブなエネルギーから身を

守ってくれ、引いては周囲にポジティブなエネルギーを

注ぐだろうと信じています。

 

 

2016年春季東京操体フォーラム  4月29日(金)昭和の日 開催決定

詳細は東京操体フォーラムHPをご覧ください