東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

向き合い方を変えてみる・・・1。

おはようございます。

 

臨床に携わって、身心の不調、症状疾患を抱えた人と向き合っていれば、ネガティブなエネルギーとは無縁でいられない。

なぜなら、ほとんどの人は身心の不調、症状疾患により不快で、それが嫌で、どうにかしてほしくて、こちらに依頼してくるのだから。

施術する側もネガティブなエネルギーから身を守るすべを持たなくてはならない。

 

そうしないと、施術する側も身が持たなくなってしまうのだ。悲しいことに、誠心誠意、依頼者の為に尽くそうとしている人ほど、自分のからだを壊してしまうことが多いのも事実なのだ。

だからといって、チャランポランにやれという事ではない。依頼者との向き合い方をちょっと変えてみてほしいのだ。

 

ほとんどの施術者は、依頼者の症状疾患やそれに伴う主訴をなんとかしようと、正面から直にネガティブなエネルギーとも向き合っているのが現状だと思う。そして、依頼者も現時点での不快感をなんとかしてほしいというのがほとんどだろう。

 しかし、火事の時に火元を消化しなければ、なかなか炎の勢いが弱らない様に、症状疾患の元となっているからだの歪みを正していかない限り、その症状疾患もなかなか改善に向かないし、ネガティブなエネルギーも弱まることはない。

一時的に弱まっても、風が吹けば燻っていた炎が勢いを取り戻して燃え広がる様に、またぶり返してくる。

 

今のその症状疾患というのは、今ぱっと生じた訳ではない。からだは、その人の生き方、生命活動に応じて変化するが、その積み重ねが系統だった歪みとなって現れてくる。その歪みの現れ方も、生命活動に間に合った状態であれば、不快感覚は生じない。

しかし、その歪みも間に合わずに不快感覚を伴ってくると、時間・空間のかかわりと共に、微症状的なものから、今にも壊れてしまうような重い症状まで、様々な症状疾患が現れてきてしまう。

突発的な事故であっても、健康傾斜の歪体化が進んだ状態であれば回復も遅れるし、ちょっとした事でも怪我をしやすいし、伝染も起こりやすくなってしまうのだ。

 

施術する側は、症状疾患や依頼者の言い分ばかりに囚われることなく、そういった根本的な事柄に目を向ける必要がある。

そうでなければ、高い志は持つことはできても、確とした信念や自身が持てなくなる。そして氾濫する健康情報、テクニックの矛盾に振り回されることとなり易い。志が高い分だけ、不満や不安、劣等感を感じやすくなり、ネガティブなエネルギーとも共鳴しやすくなってしまうのだ。
それでは長い間続けているうち、身が持たなくなってきてしまう。

 

2016年春季東京操体フォーラム 4月29日(金)昭和の日 開催決定

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