東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

身をゆだねる。

おはようございます。

 

今日で、今回のブログ担当も最終日となりました。今回のテーマは「ネガティブなエネルギーから身を守る」という事でしたが、最近はネガティブになるようなニュースが多いですね。

インターネットのニュースでは、連日、元プロ野球選手の覚醒剤使用についての記事が載っています。ネガティブに傾いた心をどうにかしようと薬物に手を染め、身も心もボロボロになっていく。そんな様子の記事を読んでいると、こちらもネガティブな気分になってきます。せっかくあれだけの、からだを授かりながら、やりきれない気持ちになります。

薬物は気持ち良いと聞きますが、気持ち良さの捉え方が間違っているのです。自我が求める気持ち良さと、からだ(神性なるイノチ)にききわけた気持ちよさは違うのです。からだを無視した気持ち良さばかり追いかけていると、いずれは身心に破綻をきたしてしまう。やりきれない気持ちになります。

 

話題を変えます。暗いニュースばかりではなく、光明がさすようなニュースもありました。

先週末、宇宙空間にできた「ゆがみ」が波となって伝わる現象、いわゆる「重力波」を観測することに成功した、とのニュースが入ってきた。

非常に画期的な事であり、これによりアインシュタイン相対性理論が証明され、時空が歪むという事に否定的だっいた人も納得せざるを得なくなった。今までは望遠鏡で光を放つ物しか観測できなかったのが、ブラックホールの存在も証明できた。本当に観測に携わった人達の努力と情熱、その信念には頭が下がります。

 

これによって、更に将来的には宇宙の誕生時の姿も見えてくるとする科学者もいる。何だかワクワクしてくる。

この宇宙は、無極無限の太極が「愛と調和」の意志をもって陰(-)陽(+)を設定した事から始まる。その始まりに少しでも近づきたい、少しでも知りたいというのが人間の本音にはあると思う。

しかし、無極無限というのは現象を超えている。現象界の人間が観測というかたちで、それを捉えるのには無理があると思う。現象というのは、陰(-)陽(+)の展開で成り立ち、相対的である。それを超えて陰(-)陽(+)を設定した無極無限というのは、どんなに相対性理論が優れていても、それを超越しているのだ。

 

だからといって、それを知ろうという努力が無駄だというのではない。相対性理論は様々な分野で応用され、人類の発展に貢献している。操体の自然法則の原究にも、つうじるものがある。一括りで解ったつもりにならず、細かく噛み砕いていくことも必要という事。

大切なのは、陰(-)陽(+)の展開で成り立つ現象界、つまりこの世は、横の相対的な「報い」という真理と、縦の「救い」という真理が交叉しているという事なのだ。

縦の「救い」の真理というのは、陰(-)陽(+)を設定した無極無限の太極の愛と調和という意志が、この世の全てに貫通しているという事なのだ。もう少し言えば、それによって生かされて生きているという事は絶対的なのだという事。

 

とかくこの世は世知辛いと言われる。「報い」の世界なのだから。辛い事も、悲しくなる事もある。しかし、そこで潰れてはいけない。弁証法という事もある。その時、辛い事、悲しい事が起こっても、それは自分の生長に必要な事なのかもしれない。良い経験をさせていただいたと思える時がきっとある。

へこたれずに、より良く変わっていくには「救い」という縦の真理を交差させる事。今、生きているという事は、生かされて生きているという事であり、それは絶対的なのだ。

 

「Let it be」言わずと知れたビートルズの名曲だが、この曲はビートルズが分裂状態になりつつあるのを、ポール・マッカートニーが悲観していた時、亡き母メアリー・マッカートニーが降りてきて「あるがままを あるがままに (全て)受け入れるのです」と囁いた事をきっかけに書かれたのだという。

私が子供の時からある曲で、和訳だと「あるがままに」だが、「身をゆだねなさい」と素敵に訳す人もいる。

「あるがままを あるがままに (全て)受け入れるのです」こうするには、囚われの心を放下し「身をゆだねなさい」なのだ。

身をゆだねる中で、何かが変わる筈なのだ。身心一如。心は現実と理想の狭間で揺れ動いても、からだには、からだの細胞一つ一つにも、太極の意志である「愛と調和」は貫通しているのだから。


辛い時に聞いて欲しい洋楽 Let it be-glee cast

 

一週間のお付き合い、どうも有難うございました。

来週は中谷先生の担当となります。

来週も、どうぞ宜しくお願いいたします。

 

友松 誠。

 

2016年春季東京操体フォーラム 4月29日(金)昭和の日 開催決定

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