東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

操体庵ゆかいや物語(15)

        操体庵ゆかいや物語 (15)
   

         年忘れ寄席(落語会) 
                       佐伯惟弘


さて、久しぶりに本日は「操体庵ゆかいや物語」の看板で、ブログを進めたいと思います。


気楽にお読み下さい。


以前にも何度かふれましたが、京都の山奥・美山町のそのまた奥の田歌という集落に私は住んでおります。


今、窓越しに見える蔵のある大きな家、、、もう10年程前から空き家です。
その隣りの家には、ドイツ人の音楽家でパフォーマーのウベ・ワルタさん一家が住んでいます。
長男は、ドイツの大学で宇宙物理学という難しい勉強をしています。


私がこちらへ移り住んでから、もう18年。
その後に、ウベ・ワルタさん一家が移り住み、新住民がこの田歌集落に少しずつ住み始めた頃、我々一家はアメリカへ移住。2000年の夏でした。



東京で操体を学んだ私は、2003年に再びこの集落にたった一人で戻ることになりました。
私がいない間に、一気に新住民が増え、新住民でいることの不自由さが全く無くなっていました。


そんな新住民の中に、毎日3時間かけて西宮(兵庫県)まで通っている豪傑がいます。
名刺には、「美山育造(みやまいくぞう)」のペンネーム。美山に移住し、美山を育て造り上げる!という大きな志を持った方です。


その育造さん、3年がかりで、ログハウスを建て、現在は、もう一軒大きなツーバイフォーというアメリカ式の住宅をコツコツと建てています。
その間、二本の指を切り落としたのですが、余り気に掛けていないようです。


育造さんは、多趣味ですが、一番の趣味はお酒。
飲んだら目がすわり、短くなった指に挟んだタバコを吹かしながら様々な講釈が始まります。
その語りの滑らかなこと、、、まるで落語家のごとし!


そうなんです。実はこれが言いたかったのです。
育造さんの素晴らしい講釈は天性のものではありますが、長年の“寄席通い”からくるところも多いようです。


これからは、私の勝手な推測。
寄席を見終わった後、


「桂三〇師匠。わて、師匠の大フアンですねん。ちょっと、お付き合いして戴けまへんやろか?おごりますさかい。」


「そうでっか?ほな!」


・・・・・・・・


「、、、で、師匠。わて、美山ちゅうとこに住んでますねん。
これが、またオモロイとこで、、、、鹿が出て来ては、


“クーチュクレー、クーチュクレー(喰うてくれ、喰うてくれ)”


ちゅうて、うるそうて、うるそうてカナイまへん。
そこまで、言うんやったら、、、、


しゃない!喰うたる、ちゅうて〜、毎晩喰うてますねん。
師匠。何やったら、喰いに来はりまっか?」


「ほうか?何や、、、喰うてやらんと、かわいそうやなあ〜」


「そうでっしゃろ?ついでに落語でも、してもろたらええこっちゃあし(してもらうと良い事ですし)。鹿が笑いながら成仏しまっせ!」


まあ〜こんなノリでいつしか、田歌公民館のクリスマス恒例行事になってしまいました。


今年で、7回目になります。噂が噂を呼び今回は、我が家の上(山側)にある洞雲寺というお寺で行うことになりました。
田歌ばかりでなく、他の集落からもお客さんが来るようになり、大広間が必要となったからです。


木戸銭が500円と破格の上、今回は桂三風さん・旭堂南湖さん・月亭遊方さん・笑福亭たまさん・桂あやめさん・桂三金さんと超デラックスなメンバー。嘘みたいなはなしでしょう?



(毎年参加して下さる桂三風さん)



(若手のホープ笑福亭たまさん)


古典落語創作落語、講壇ありの大爆笑!!
あっという間に2時間が過ぎていきました。


今度は、場所を田歌公民館に移し、忘年会を兼ねた大宴会。
ここで、活躍したのが、新住民・藤原誉(ほまる)さん。
http://www.cans.zaq.ne.jp/fuajs500/tauta/tauta.html
藤原さんの活動は、このホームページにぎっしり載っていますので、紹介は省きます。とにかく行動力のある頼もしい方です。
藤原さんが穫った鹿を、奥様が料理。これがまた上手い!!!!


こうして、笑い納め、鹿食い納めで天皇陛下の誕生日をお祝いし、クリスマスを迎えるという、贅沢な田舎生活でした。めでたし、めでたし。




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