からだが横にびくっ、びくびくっと、動き出したのです。
「おお、動き始めましたねー、止めないようにして味わって
いてくださいよ〜」
「おもしろいでしょう、気持ちよさがスイッチになって、
からだが自分で調整を始めるんですね〜」
するとどんどん大きく痙攣するかのように動き出しました。
どんな動きをするのか予想はできません。
「横揺れですね〜」私は軽く皮膚に触れながらそういいました。
はるちゃんは椅子に腰掛けて
「私はもっとすごかったですよねー」と、
それを見て少し笑っています。
「そうでしたねー」
「これ、知らない人が見たら異様な世界ですよね〜」と私。
びくびく動きながら不思議そうな顔で少し笑うひろさん。
ひろさんのからだはおもいっきり低周波の電気でもかけられて
いるような感じで動きつづけています。
「からだってすごいですよねー、こんな風にして自分で自分の
バランスを整えるんですからねー」
「はい」びくびく動きながら答えるひろさん。
「調整が終わるとこの動きも自然に止まりますから、しっかり
味わっていてくださいねー」
「この動きは気持ちがいいですか?」
「はい、なんかいい感じです」
「やっぱりねー、味わっていてくださいねー」
五分くらいびくびく動いたでしょうか、少しずつ振動が
収まってきてぴたりと止まりました。
私は触れている手をそっと離して「不思議ですよねー」
と言いました。
次に私は足の方に行き、足裏の皮膚の操法にとりかかります。
つづく