東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

遺伝子オン

以下の文章は、「こころと遺伝子」村上和雄実業之日本社からの抜粋です。



人間のからだを構成している細胞には、外からのシグナルを受けるレセプターと呼ばれるものがあります。このレセプターを活性化することが、遺伝子情報をオンにすることであると、世界的に有名なアメリカの細胞生物学者であるブルースリプトンは言っています。人間には、このレセプターをオンにするものが絶えず必要とされています。レセプターを活性化するものは、化学的薬品や食品だけでなく、思いや愛、音楽、ことばなどといった非物質的なエナジーシグナルがそれ以上におおきな影響を与えていることが分かりました。


外部からの多くのシグナルや情報を受けとり、それを処理し、総合して細胞内に伝えるという意味で、細胞膜は細胞の脳の機能を持つと考えるにリプトンは到ります。
一連の実験の歳月を経て、リプトンは人間の遺伝子をコントロールするものとは、からだの外からのエナジーシグナルがその大部分であることに気がつきます。私たちは、大きな意味で地球の生命と共生している生命共同体であります。その生命とつながりをもたらすものは、まさに目に見えない、量子的なものであり、振動やエネルギーなどであります。音や、波動、磁気、雰囲気、景色や風、人の思いやこころなど、それらが人の個々の細胞にシグナルを発信しています。私たちはそのシグナルを受信して、必要な遺伝子のスイッチをオンにします。リプトンによると、人体の中で、目に見えないエナジーシグナルは、食べ物や化学物質などの、目に見える物質的シグナルと比較すると、なんと100万倍のスピードでからだのコンディションに影響を与えるといいます。



私たちのからだはなんと、一日に約二%の細胞が入れ替わっているといわれます。神経細胞だけはかわらないといわれていますが、一年もすると、私たちのからだはまったく違う細胞からなる別の人のようになります。

DNAの二重らせん構造こそ、この複製機能をつかさどる構造だったのです。人の生命とは、絶えず自分の細胞を複製されることでいのちをリレーしているのです。
細胞の核の中にある一つのゲノムの中には、約三十二億個の化学の文字(塩基)が記されています。なんとその情報の量は、百科事典でいえば、三二00冊分にもおよびます。成人のからだには、その膨大な量の情報を持つ細胞が約六0兆個もあり、整然と生き続けています。
生命が誕生するということは、この文字の書き込みが、すごい勢いで十 ヶ月の間にコピーされて完成するということになります。また細胞が入れ替わるということは、コピー機能によって、新しい細胞に転写され続けているということなのです。したがって、三十八億年の生命の歴史がすべてからだの中にコピーされて(書き込まれて)生まれてくる人間は、とてつもない貴重な生命体なのです。




ながながと書き写してしまいました。今年の1月3日に出たばかりの本です。


感動のあまりこんなに長くなってしまいました。


子供達にそのうちゆっくり話して聞かせたいと思っています。


ありがとうございました。


鵜原増満