東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

そうなってんだ その3


からだのルールなんてことを書きましたが、

じゃ一体どんなルールがあるんでしょう?


橋本先生は『生体の歪みを正す』の中で、

「健康とは、全体のバランスがとれている状態であって、

それはすべての営みの結果であるから、

営みを法則に順(したが)わせれば健康となる」と書かれております。


そして、「その営みを必要最小限に絞ってみると、

呼吸、飲食、身体運動、精神活動の四つとなり、

これらは他人に代わってやってもらうことのできない

自らの責任においてやらねばならない営みである」とも書かれております。


まぁ、ちょっとムズカシイ感じですが、

呼吸すること、食べること、からだを動かすこと、思いめぐらすことには、

それぞれの法則(ルール)があるってことです。


そして、これらの営み方がルールから外れてくるとバランスが崩れて、

からだの調子が悪くなるってこと。


つまり、これらが操体でいう必要最小限のからだのルールってことですネ。


そのそれぞれのルールの内容については、

他の優秀な実行委員の方々のブログを参考にして下さ〜い(手抜き?)。


でもねぇ、ワタシはちょっと思うんですけど、

「法則」とか「ルール」って聞くと何となく堅苦しくないですか?


「健康のためには、それをキチンと守らなければいけないのヨ!」

みたいな感じもしちゃいますし。


もちろん、イイコトならば守ったほうがより良いとは思いますヨ。

でも、あんまりそれに縛られてもねぇ。


シバル、ガンバル、ヨクバル・・・バルってのは案外とからだに悪いもんですぜ。


はい、ここからが操体(橋本哲学)の本領発揮です。


橋本先生は、言うべきことは言うんです。

「本当はこうなんだよ」と。


だけどこうも言われるんです。

「間に合ってりゃいいんだ」「60点でいいんだ」って。


むむ、これは何だかちょっとホッとするようなお言葉ですぜ。


ここで、これらをちょっと整理してみると・・・


ルールはちゃんとあるんだから知ったおいたほうが得だし、

健やかに生きたいなら実践したほうが良い。

でも、ハンドルに遊びがあるようにあんまりキッチリじゃ運転しづらいんだ。

だから60点くらいでいいんだヨ。

落第点を取らなきゃいいんだ、間に合ってりゃいいんだ。


う〜む、きっとこんな感じになるんですかねぇ。

これだったらそれほどストレスにならずに、からだと向き合っていけそうです。


ワタシはこの辺が操体の考え方のイイとこじゃないかと思っておりますが、

操体と言えば忘れてならないものが更にもう一つあるんです。



中谷之美