東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

「操体を伝える」

昨日のブログの内容の続きになります。

もし「何のこっちゃ?」と思われた方がおられるのであれば

是非昨日の東京操体フォーラムブログをご覧ください。

ISIS編集学校「九州参座」で教えていただいた内容で

もう1つとても印象に残った課題がありました。

それはふたり一組になり片方の人が一枚の絵を見ながら

相手にその絵の内容を口頭で説明し、同じ絵を描いてもらう。

という内容のものでした。

この絵が「かわいいコックさん」や「ドラえもん」であれば

絵描き歌を交えながら容易く描いて貰う自身があったのですが

課題として提出された絵は「平安時代の田植えの風景」と

「中世ヨーロッパの宗教画」という全くなじみの薄い絵画でした。

口頭で説明すると言っても、自分自身がその絵画について

しっかりと理解しておかなければ、何を伝えれば良いのかわかりません。

しかも結構複雑な構成の絵ですので、どのような順序で

絵の様子を説明していけば、相手が充分に理解して同じ様な構成の

絵を描いてくれるのかを考えながら説明して行かなければ

内容は合っていても、全く違う構図の絵になりかねません。

もう私のタダでさえ回転が遅い上にアイドリングストップ中の

脳みそフル回転でその絵を理解して、相手に伝えようと必死でした。

「これだけ必死に伝えようとすれば、どんなことでも理解して貰えるのかも・・・」

それがこの課題をやりながら私が感じた感想でした。

私自身も職業柄人と人とのコミュニケーションの重要性というものは

どれほど大切なものかは充分に理解していたつもりでしたが、

どの様に伝えればその人により良く内容を理解していただけるのかという

配慮に欠けていた事が白昼に曝された様な何とも気恥ずかしい思いかられました。

知っているつもりでも上手に伝えられないのであれば知らないのと同じです。

橋本先生や三浦先生を始めとする操体界の偉大な指導者の先生方は

自分の持つ操体という絵画を、構図や内容は勿論、その色あいや質感

その絵の持つ温度やその絵の飾られた周囲の景色から、その絵を描いた人の

生き様まで全てを私達後学者に伝えてくださいます。

まさに編集の達人だといっても過言ではないのではないでしょうか。

そうして私達はその発せられる言葉から操体の持つ魅力を伝え聞き、魅了され

自分も操体を美しく描きたい、そしてまた操体を鮮やかに伝えられる伝道師となりたいと

思いこの東京操体フォーラムという場に集っている様に感じられます。

編集を学びながら、操体の学びを知る。

わたしも違いのわかる男だ。ダバダー ダバダー ダー

では明日は編集初心者秋穂が操体を編集してみるをお送りします。

もし編集しきらない場合は内容を変更することもご了承下さい。

2012年春季東京操体フォーラム研究会は4月22日(日)東京千駄ヶ谷津田ホールで開催致します。

三浦寛 操体人生46年の集大成 "Live ONLY-ONE 46th Anniversary"は2012年7月16日(海の日)に開催致します。