東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

集中し過ぎでは・・・

 今日から一週間佐助が担当します。お付き合いよろしくお願い致します。
  
 僕は臨床家という顔以外にも、農家という顔も持っています。農業ではレタス・野沢菜・お米などの収穫となり大詰めの時期となりました。昨年はこの時期から、息・食・動・想の営みである最小限必須責任生活が「間に合っていない」状態になったことで、体調を崩しはじめてしまいました。忙しくとなると息・食・動・想の営みを見失いがちになりますが、今年はからだの感覚をききわけ息・食・動・想の営みと向かい合うことで、快調に過ごす日々となっています。
 不思議ですが、からだの感覚をききわけることで周りの自然の環境にも感覚が向きます。我武者羅におこなっていると、からだの感覚に目が向くどころか、周りの環境も無関係の状態になります。これを集中しているというのかもしれませんが、長い時間続く作業などでは、かえって効率がさがるような気がします。仕事だけに集中していると、からだの感覚・使い方・動かし方が自分の動き(自我による動き)となっている場合があり、からだの動きから逸脱していることもあって、集中し過ぎでかえって効率をおとしているような気がします。からだの感覚をききわけていくと、周りの環境に溶け込むように、自然に感覚が解放されていきます。今年は、風の音、日の出による空の変化、鹿の鳴く声まで聞きとることが出来ているのに、仕事の効率はよくなっていることにビックリです。
 「頑張るな」「欲張るな」「威張るな」「縛るな」というバルの戒めがありますが、頑張り過ぎると、からだの感覚をききわけができないばかりか、周りの状況・環境もわからなくなり、八方塞がりになってしまうことにつながりになるのではないかと思いました。
 橋本先生は60点で良い、間に合っていれば良いとも仰っていますが、「間に合う」状態とは簡単な言葉で奥深い言葉だと思います。
 今日はこのあたりで・・・ありがとうございました。

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