東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

〜川の流れに身をまかせ〜

先日、川下りをしました。といっても渓流下りとかではなく近所の川をのんびり河口まで下る程度のことです。友人と二人乗りのカヤック鶴見川という川を下ったのですが、1回目は途中の堰でカヤックに穴が開き沈没…目標の4分の1程の距離で終了しました(時間にして3時間)。日を改めての再挑戦では堰を越えたあたりから出発し、6時間をかけて無事河口までたどり着くことができました。
決して水質の良い川とは言えないですが鯉などの魚や、鷺や鴨などの鳥も多く見られ、生態系はしっかりと残っており、ゆらゆらと川を下りながら身近に自然を感じることができました。
そもそも何故川下りをしたかったかというと以前に野田知佑氏の本を読んだことがきっかけでした。
野田氏は日本各地、世界各地の川を下っているカヌーイストです。なんとも豪放な方で川で生活することの醍醐味、自然の中で生きることの楽しさを本を通して伝えているのですが、わかりやすい文章もあいまってその世界観に引き込まれていきました。

私の生活状況では丸々アウトドアな生活は難しいですが、たまに自然と触れ合う時間を作ると自分が自然の一部であることを実感したり、ものを買ったりするだけでは味わえない充足感が得られたりします。私たちはご飯を食べていくために仕事をして日々の生活を送らなければいけませんから「暮らしの営み」(衣、食、住)をしていく必要があります。しかしそれだけでは一面的な豊かさにしか繋がらない気がします。操体における「イノチの営み」(息、食、動、想プラス環境)における豊かさとのバランスを保つことが大事なのではないかと思います。そういった点においてはたまに自然の中に身をおいてみる、自然と触れ合ってみるというのは自分のイノチの営みを省みるよい機会なのではないかと思います。

2012年秋季東京操体フォーラムは11月18日(日)津田ホールにて開催決定