東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

仙台全国大会その2

11月11日(日)、朝8時過ぎに仙台駅で半蔵氏と待ち合わせる。
その後、仙台駅下のお気に入りの喫茶店で原稿執筆中の三浦先生と合流し、仙台駅からタクシーでお墓参りに向かう。タクシーの運転手さんは仙台観光のネタを沢山ふってくれる。窓の外は曇り。少しばかり雨模様だ。
運転手さんの話を聞きながら県庁の横、大学病院の横を通りぬけ、大崎八幡の前を抜けて葛岡霊園へ向かう。
途中でいつもお花とお線香を買う店があるのだが、いつも店番をしているおじいちゃんの姿が見えない。聞いてみると先日亡なったとのことだった。
橋本家の墓所がある一画でタクシーを降り、お墓方面へ歩いて行くと、何やら前方から賑やかな声が聞こえる。奈良の北村先生一行だった。

紅葉の向こうに見える太白山。四季折々の美しい眺めが楽しめる。


三浦先生が、半蔵氏と北村先生一行に、彼方に見える太白山を指して「橋本先生は、あの山が見えるところがいい、ってここにしたんだよ」と言う。橋本家の墓所からは、丁度太白山が見えるのだ。
半蔵氏は初めてここを訪れたということもあり、例のシンボルマークを実際に見ていたく感動していたようである。三浦先生が、墓碑に手を合わせる彼の姿をカメラに収めたが、半蔵氏はまるで少年のような笑顔を見せている。
まあ、操体を真面目に勉強しているんだったら、単なる技術やテクニックではなく、橋本敬三という人の哲学に惚れているのだったら、一度は訪れる必須スポットだろう。私の感覚では、大ファンを称し、CDは全部持っているのだが、ライブには行ったことがない、みたいな感じである。
行け。行って納得すべし。

今日は北村先生一行もおり、なかなか賑やかなお墓参りとなった。

敬三先生、操体のこれからと、操体を愛し、日々精進している仲間をお見守り下さい

その後、待たせてあったタクシーに再び乗り込み、三浦先生は常禅寺通りの全国大会会場で降り、私と半蔵氏は瑞鳳殿へ向かった。瑞鳳殿とは、伊達政宗公の墓所である。わが屋号「TEI-ZAN」は、政宗公の諡号「貞山公」からお借りしているので、私は来仙時は必ず参拝するのだ。前回来た時は丁度紫陽花のシーズンで、参道には濃い青の美しい紫陽花が並んでいた。今日の仙台は薄曇りだがそんなに寒くはない。9時を過ぎているので、観光客の姿と、ボランティアのガイドさんの姿も見える。普段私は観光客がいない9時ジャストなどにやってきて、心置きなく「殿」に日々のお礼などを申し上げるのだが、今日は手短に切り上げた。いずれにせよ、また来ます。
私のアタマの中では、相変わらずあのテーマが(笑)。

その後、またもや待たせていたタクシーに飛び乗り、半蔵氏と私は全国大会会場に向かった。今日のプログラムは、以前「日経ヘルス」誌に「操体ストレッチ」なるものを掲載していた渡辺信子氏の「マタニティケア」である。
当時の連載はまるで操体の創案者が渡辺氏のようにとられかねない記載がしてあったので、編集部に「操体の創始者は、橋本敬三医師であるという旨を掲載してほしい」と、かけあって、誌面掲載してもらった経験がある。
渡辺氏は助産師さんで、茂貫雅崇氏に操体を学んだことがあり、メインは野口整体だと聞いている。現在「カイロ」系のスクールを開催されている。

ところで、会場に到着して、会場の参加者を見回してみるが、マタニティケアといっても、会場内には生殖可能年齢の女子と(笑)あるいはそのような配偶者がいるであろうと思われる殿方はほとんどいないといっても良かったのではなかろうか。かといって、対象年齢を考えて「介護操体」(というのをやっている方もおられる)ばかりでも仕方ないのだろう。

渡辺氏の講義は、現代の若い女性の骨盤の歪みや、逆子など、母体の歪みがどんなに赤ちゃんに影響を与えるか、というものだった。昔は和式のトイレだったから・・・と言えど、今の生活様式を変えるのはなかなか大変である。若い人達の体型はどんどん変わってきているし、昔はよかった、ではなく、時代に合ったやり方は模索しよう、と私も考えた。

来年の全国大会開催場所はまだ未定である。