東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

「人生の豊かさ」について 〜その3〜

現在日本のサラリーマンの人口は3000万〜4000万人程とされている。私は世の人達の仕事への思いに興味があったのでパソコンや本等で色々調べてみたのだが、意外に己の仕事に対して「やりがい」を感じている人は少なく感じた。様々なサラリーマンの声を聞いていると彼らにとっての仕事とは生活のための「手段」になってしまっているように思える。そういった人達のほとんどは現在やっている仕事ではなく、次のやりたい仕事や休みの趣味に意識が向いてしまっている。「手段」になっている以上、仕事にストレスや不満が生じるのは当然であり、己の人生に満足出来ていないのは当然のように思える。自分の人生を本当に豊かにするには、まず自分のやっている事に取り組む姿勢が大切になってくる。そしてそれが一生涯続けていける仕事であれば最高に豊かな人生となるだろう。今日は生涯を通じて自分の仕事に身を捧げている方達の声を紹介したい。
「まずは目標を定める事。次に達成するための方法を考える事。後は突進する。」
「仕事をやっとるんでも学問をやっとるんでもない。愛情のためにやっとるんです」(教育学者 曻地三郎)
 
「その場その場で出来る事を見つけて一生懸命にやる。生きるってそういうこと」(漫才師 内海桂子
「やりたい仕事に希望通りにつけた理由は運もありますが、一番は人との繋がり」(プラネタリウム解説者 河原郁夫)
「人の評価ではなく、自分が納得出来ればそれでいいんだよ」(サックス奏者 尾田悟)

「最高齢プロフェッショナルの条件 徳間書店取材班」より

この言葉は80、90歳になっても現役で仕事をされている方達の声である。上記で紹介した言葉は修行の身である私にとって必要だと感じた一部を紹介した。私がこの言葉から学べた事は人とのご縁、自分との絆を大切にし日々を一生懸命生きるということである。そして何より大切なのがこういった方達は若いうちから自分のやりたい事と出会っているということである。現在人のほとんどが第二の人生で自分がやりたい事をやる人がいるというが、私は60歳を過ぎてから自分の本当にやりたい事をやるのでは遅いような気がする。10年、20年という短い期間ではやっている事の「神髄」が見えないように思うのである。そういった点において私がやりたい事を20代のうちに見つけられたのは最高に豊なことだと思っている。
少し話は逸れるが私は幼少の時に父とどこかに遊びに連れて行ってもらったり、一緒に遊んだ記憶があまりない。しかし私に何かを強要したこともなかった。「お前の好きな事を自分で選んでしっかりやりなさい」そういった事を常々言われていた。そういった父の教えがあり仕事ややりたいこと等は自分の意思で決め好きな仕事をする事が出来た。このような経験があるからこそ先に紹介させて頂いた方達の声は少しは理解出来るのである。
「一生自分の好きな仕事で飯を食べていく」
そんな格好良くて豊かな人生にしていきたいと思う今日この頃である。