(227〜228p)
小池 統合医療は代替医療のようそは含んでいますが、それだけではありません。
現代医療と代替医療しかないと思われている中で第三の医療だと思っています。
どちらかだけでは必ず問題が起きます。統合医療は 「矛盾を矛盾のまま矛盾なく」 扱った一つの医療モデルだと私は思っています。
ただ 「統合医療」 はわが国ではあまりにも誤解の多い用語ですので、今後は別な用語に言い換えられる可能性もあります。
どの医療体系がいいのかという思考ではなくて、その人の中で自然に統合されている形に持っていく。
究極の患者主体というと安易に聞こえるかもしれませんが、場合によってはどちらかもしくは療法を選ぶ。
そのためには覚悟を持って選ぶ。それは柔道なのか剣道なのかということではなく、体の動きということに武術が還元されていくように、
体の 「自発的治療」 を引き出すという意味での本来の医療のあり方へ戻るための、一つの窓口となるもの、それが統合医療の意味するところなのです。
[参考文献]
- 作者: 甲野善紀,小池弘人
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/06/14
- メディア: 新書
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読みながらかんじたのですが、
橋本敬三医師の若い頃( ”野次馬根性”を発揮して、東洋医学や民間療法その他を渉猟し、宗教、哲学を学び、試行錯誤していた頃 )の姿は、統合医療医の祖、ではなかったか。
時代が早すぎて、そんな気の利いた名称は無かったが、遺された文章から思いを馳せると、そんな気がします。−−−−−−−−そして、師は、最終的には 「運動系」 に帰一します。
私は 「統合医療」 という行き方に興味を持ち、今後も好意的に見護りたいとおもいます。
そしていつか機会があれば、そういうDr、と仕事が出来る場をもてたらいいな、と思っています。