東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

 吸気の溜時(タメジ)

肋骨を介しての胸部(胸郭)に注目してみる。

もの、という視点に立ってのことである。
とくに背筋(赤筋)の吸気は特記すべきことである。
吸気に際して、腹の吸気ではなく、背筋に吸気をとほしていく、
という試みである。動軸の芯軸(Th-12)を中心として、
背筋を菱形に拡張する吸気法である。
また、骨盤呼気とは、吐く息を、臍(さい)からL3とL4の中心にとほし
そのまま背骨を介して、肛門から陰茎にとほしていく方法である。

「吸気の溜時(タメジ)のもう、ホッ ホッ ホッ、ひとひねり」

これは、動きの流れのなかで、呼吸が吸気にかわったら、吸気をそのまま溜めて、
もうひとひねり、吸気をとりこむ。
すると、そのふくらみ(胸部ー背筋の拡張によって、からだの連動性が生まれてくる。
それを何回か続けてみる(二〜三回ほど)。
特に首が無理なく連動してくる。
さらに言えば、首のさらなる動きに伴い、肩甲骨が開き、解放されてくるのが
わかる。
ここが従来と違うところだ。

呼気の溜時のもうひとひねりでは、こうはいかない。
呼気は風船玉が収縮する有様で、全身がかたまってしまうのだ。
私はこの吸気の溜時のもうひとひねりの吸気のとほし方に、
味つけを試みた。

これを「吸気の溜時のホッホッほ」と名づける。
息を吸い込みながら吸気のあとに鼻腔にホッホッホッと「ホ」をとほして
いくのである。
吸気のあとにホッホッホとホをとほし、また吸気の後にホッホッホを
鼻腔にとほしていくのである。

なお、ちなみに呼気は「お」です。
お試しあれ。