横山大観という画家の名前はご存じだと思います。
横山大観と若い頃一緒に活動していた菱田春草という画家がいました。
彼は37歳という若さでこの世を去ります。
ある美術展で、ポスターを見ました
「あ、目が合いましたね」、と書いてありました。
そうです。
目が合ってしまったのです。
ポスターの黒猫と目が合ってしまったのです。
黒猫というのは不思議なもので、大抵毛が柔らかいのです。
その、ぽやぽやした毛の感じと、こちらを真正面から見ている
猫と目が合ってしまったのでした。
菱田春草はよく猫の絵を書いています。
歌川国芳のように猫好きだったわけではないそうですが、
猫の絵が多いのです。
柿の木と黒猫。
梅の花と白猫。
和猫の小さい前足。
可愛いけど媚びていない顔つき。
何となく笑っているような口元。
この展覧会は東京国立近代美術館(東西線竹橋駅すぐ)で
開催されました。開催は終了しましたが
ミュージアムショップへ行けば図録を購入できます。
図録どころか、2回、前半と後半いったもので、
クリアファイルを二度買いました。
ハンカチを買ったつもりが間違えてティッシュカバーを買い、
黒猫と白猫のマスコットまで買いました。
ちょっと生意気そうな顔をしていますが、
そこが可愛いなと思っています。
芸術と言えば、橋本敬三先生は
日本医家芸術クラブの「医家藝術」誌に、何度か
文章を投稿しています。
大正10年には「あだむ」という小説の機関誌にも投稿しています。
そういう観点からみても、芸術に接することは、
操体を勉強することにとって
とてもいい栄養になるのではと思います。