東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

陽の時代から陰の時代へ その5

「太極図」というものがあります。

黒と白の勾玉のようなカタチが組み合わさった意匠で

道教」のシンボルとしても有名なあの独特のデザインです。

きっと誰もが一度は目にしたことがある図象ではないかと思います。

 

昔からチラチラ目にしていたデザインだったこともあり

深く考えたり、じっくり見たりすることがなかったのですが

それでもなんとなくアタマの片隅で 気になっている、

好奇心をくすぐるテーマでした。

 

この「太極図」。

最近になって 左右対称(シンメトリー)じゃないことに気が付きました。

「今更か!」と自分自身に対しても 突っ込みを入れたくなりますが

本当に今まで気が付きませんでした(汗)

 

そもそも「色」が黒と白で違う点は置いておくとして

あの勾玉のようなカタチも左右対称ではなく

ある方向性をもっています。

ですから、黒と白の勾玉のカタチは

スライドさせていくとピッタリと重なります。

 

このことに気が付いて

「陰」と「陽」という捉え方は

単に左右対称的な目に見える差異だけを示してのことではなく、

目に見えない質的な識別のことも含めて言っているのだと感じました。

これもまた、当たり前のことかも知れません(汗)

 

例えば「陰陽表」で

「陰」が「左」で、「陽」が「右」に配置されていますが、

これは「左」には「左」の、「右」には「右」の

それぞれの質が在るということ。

目には見えない、それぞれの「性格」や「役割」のようなものが在る

ということを表しているのではないかと思います。

そういった捉え方は、特に最近の操体の学びに繋がる

うんと納得できるポイントです。

 

それにしてもこの太極図。

それぞれ質の異なる陰と陽が

ある方向性を示し続けながらおさまっているというのは

 まだまだ、この意匠のなかに

何かメッセージが潜んでいるような気がしてなりません。

 

2015年冬季東京操体フォーラム 12月5日(土)6日(日) 二日間開催します

詳細は東京操体フォーラムHPをご覧下さい