操体と出会う前、こんな会話を患者さんとよく交わし
ていました。
「なかなか良くならない」
「(慢性的だから時間はかかりますよ)」
「また戻っちゃう」
「(セルフケアもしてください)」
「マッサージして」
「(筋肉ほぐすだけじゃ…)」
こんな時は患者さんの「分かって欲しいオーラ」に負
けないくらい、こちらも「分かって欲しいオーラ」を
出していたんだろうと思います。
患者さんの期待に応えるために、こちらにはこちらな
りの言い分もけっこうあったのです。
お互いが症状の改善を望んでいるのに、なんで理解し
合えないんだろう?
なかなか伝わらなくて、当時は随分とモヤモヤしまし
た。
操体を勉強して開業した今でも、こちらのメッセ―ジ
が患者さんに伝わらないことはあります。それでも、
モヤモヤは大分少なくなりました。
それは、「欲求」と「要求」は違う、ということに気
づくことができたからです。
この違いに気づくと、向き合うメッセージも、こちら
のアプローチも随分と変わるものだなあと、日々実感
しています。
「分かって欲しいオーラ」が出てしまう時は、きっと
「欲求」というメッセージに反応している時なんです
ね。
果たして「欲求」と「要求」とは何なのか。
操体の目線から捉えた臨床に興味のある方は、
春季フォーラムでお待ちしております。