現在、診立てを行う中で一番大切にしているのが「指導」をいかに取り入れていくかということです。
治すことまで関与せずにクライアントの病の根底にある元の元を正していくには「指導」が必要不可欠になります。
「指導」を取り入れていくということはクライアント自身の生き方、生活の中にある間違いを正していくということです。
しかしほとんどのクライアントは「指導」をしても、それを実践しない人が多いことも現状の問題としてありますが、そういった問題点を改善し生き方そのものを変えていく臨床が出来るのが現在の操体です。
そこでポイントになってくるのが「感覚」なのだと思います。
その感覚もクライアント自身がからだを壊す原因となった「思考から聞き分ける感覚」ではなく、「正しいからだの使い方、動かし方から聞き分けてくる感覚」をからだに通すことで自ずと生き方も変化してくるように感じています。
橋本敬三先生は晩年「動きよりも感覚を重視しなさい」と言われていましたが、その意味もまだまだ奥が深いように思います。