東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

くいつく⑥・・・つながりこそ。

おはようございます。

 

仕事がら「何を食べたらいいんですかね?」と聞かれることは多いです。

からだの使い方の指導をした後に、そう聞かれたりするものですから、くいつくところが違うだろ、と思わず言ってしまいそうになる時もあります。

 

よく新聞や雑誌でも、健康食品の宣伝が体験談付きで載ってたりするものですから、くいつきたくなる気持ちもわからないでもない。

特に中高年と呼ばれる年齢層の方は、そういう傾向があると感じます。どこか関節の動作時痛を抱えるようになってくると、軟骨のすり減りを気にする人が多い。そして、年齢的にそうなってくるものだと思い込んでいる。

だから、いきなり器質的な変化に目がいき、宣伝文句にくいついてしまう。

しかし、その年齢になったから器質変化が生じるのではない。

痛みという不快な感覚を伴う動きを、そのまま修正せずにしているから、機能がおかしくなり器質変化に進むのです。

 

ですから、関節の動作時痛がある場合、いきなり器質変化にくいつき、○○の軟骨成分の入ったアレを飲み続けても、芳しくない場合が多い。

動いてみて、痛みやツラさがあれば、その動きはからだの求めていない動かし方であり、からだは感覚をとおして、その間違いを教えてくれている。

それを無視して、痛いまま頑張っていれば壊れてきます。ですが、からだの声に耳を傾け、からだの求める調和のとれた動きに変えていく事で、修復は可能なのです。

 

からだは部品で成り立っているのではない。その相関相補の関係性、つながりこそイノチ。

動きとその感覚でからだは変わる、そういった面にもくいついていただきたい。

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