東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

操体における 「頑張るな」 とは ⑥「快適感覚」

 自然生命の柔らかさやしなやかさを表わすのに、操体では 「きもちよさ」 という言葉を用いている。 このきもちよさという自然生命の感覚は、力み、緊張といったからだのこわばり、つまり頑張ることに対して、ゆったりと心地よいという快適なからだの感覚を意味している。

 

 こういった心地よい状態というのは、からだの各関節、筋肉に余裕を持たせており、まるで全身がバネのような弾力を保持している状態のことである。 このことが可能になるのは、各関節や筋肉に適度な可動のあそびがあるからなのだ。 

 

 筋肉の動きというのは、動き出すと、その動くのに必要な一点のみが緊張して、その他の部位はほとんどが緩んでいるという無駄のない動作ができる構造になっている。 それ故に、動くことに必要のない筋肉は動かさないようにできているのだ。 こうした心地よい状態というのは、本来自然に備わっているからだの自然治癒能力が生み出した快感覚なのである。