香さん、一週間の投稿ありがとうございました。
今週は瀧澤が引き継ぎます。
テーマは引き続き「般若身経を解説」です。
よろしくお願い致します。
ひとり一人の健康度合いによって、操体での関わり方には大きく二つの側面があります。
一つは治療医学としての側面、もう一つは未病(予防)医学としての側面です。
症状を抱え、自分一人では対処しきれなくなった方(患者)に対しては、ある程度回復した状態になるまで操者が臨床を行う。これは治療医学としての側面です。
※「操者」とは、操体の世界で使われている言葉で、「治療者」の立場に当たる人。ただし、操者は症状の治療を行うのではなく、からだ自らの力によって癒えるようにはたらきかける
一方で、臨床によって健康状態が回復してきた方、ある程度健康を維持されている方に対して、実生活の中で病を未然に防ぎ、健康に暮らせるように指導する。これは未病(予防)医学としての側面です。
僕は初め、操体(法)は臨床家が患者の症状や体のバランスを改善させる「手技療法」の一種だと思っていました。
しかし、未病(予防)医学としての側面を知ることで、むしろその根底にある操体の世界観に惹かれていきました。