臨床で観察していると、患者さんは右重心の人が多い傾向が見られます。
一般に右利きの人は右手の使用頻度が高いために、右重心の人が多いと言われています。
しかし、左利きの人にも右重心の人は居るのが現実です。
私の見るところでは、人間は疲れる、体調が悪い、という状態になると、どうしても右重心になる様です。
それは、人体で最も重い実質臓器である、肝臓が右にあるからではないかと思われます。
人間は、健康状態が傾斜して、病的状態に近づくと、正中を維持できなくなるのではないか?病名診断がつく前(未病)の状態の時に、健康に戻すためには、正中ではなく、一寸(ちょと。2.5㎝)左に寄せるべきなのではないか?私にはそう思えます。
(ちなみに、私は内臓逆位の患者さんに2例出逢ったのですが、その方々は身体の反応の出方が左右逆でした)。
疲れる、体調が悪い、という状態を、東洋医学では「虚する」という表現をします。
からだが虚するという事について「補中益気湯証」を通して考察してみたいと思います。
2020年秋季東京操体フォーラムは11月23日(月)勤労感謝の日 オンライン(zoom)開催致します。テーマは「操体法クロニクルズ」他。
登壇 三浦寛、半蔵、岡村郁生、瀧澤一寛、三浦寛幸、寺本雅一、畠山裕美他