おはようございます。
最近は、午後の5時を過ぎたあたりから窓の外の暗がりを感じる。
窓を空けて空を見上げれば、時折綺麗な夕日に巡り合うことがある。
オレンジと黄金が絶妙のトーンを醸し出し、何かぼんやりと輝く。
山や木々との相性も良く、浮世のしがらみも忘れ、時を気にせずずっと見ていたくなる。
鎮静、リラックス、放下、からだと心の深層に響く懐かしさ。
そして、リフレッシュ。
操体の創始者・橋本敬三先生は、操体の良さを医学界にも広めようと、様々な医学系の雑誌に投稿したり、医師会にも手紙を書いていたと聞く。
しかし、そのほとんどは見向きもされなかったという。
もう、これで最後と筆を断つ覚悟で書かれたのが、「山寺の晩鐘」という文章だったという。
「山寺の晩鐘」の最後の方には、下記のような一文が添えられている。
ここで人生の終着駅に近い著者は、「般若身経」を行じながら、中村雨紅作詞 ・草川信作曲の童謡を思い浮かべて涙ぐむ。
夕やけこやけで日が暮れて
山のお寺の鐘がなる
お手々つないで皆帰ろ
烏といっしょに帰りましょ
幸いな吾が家に、母なる自然法則の懐に。
創始者のやりきれない想いと夕やけ。
しかし、そんな創始者の想いと裏腹に、操体法は医学界ではなく、身心の不調に悩む民間からの要望によって広まっていく事となる。