おはようございます。
初期の骨格関節系の歪みを正す事に重点を置いた操体法も、気持ち良いという感覚に重点を置いた操体法も、「動かして診る」という点で、他にはない画期的な診断法だと思う。
しかし「動かして診る」がいくら画期的でも、動けない被験者、動かせない被験者、動いても感覚のききわけが困難という被験者も、実際には居る。
そんな時はどうするのか?という声は当然あると思う。
操体法が、動いてその感覚をききわけられる人だけの、限られた人だけのものであれば、調和を目指してとか語れないし、健康学などと唱えられない。
誰でも、どんな人でも健康に導けるよう、そのお手伝いや指導をするのが操体法。
動きというと、運動的な動きが想像されがちだが、そうした意識的な動きもあれば、無意識的な動きもある。
生命体として捉えた場合、意識的な動きよりも無意識的な動きの方が重要であり、どんな人でも無意識的なからだの動きによって、生かされて生きているのは確かな事。
生かされて生きているという事に着目すれば、空間や環境といったものは、生命をともにするイノチでもある。
それ故、生命体として空間と調和し、人間として環境に適応できているほど、健康でいられ、幸福な人生を歩むことが出来ると言えよう。
その空間や環境といったものと、自分自身との境界を成しているのが皮膚。
この境界を取っ払ってしまったらどうなるだろうか?
考えただけでも怖ろしい。
皮膚が無ければ生きていけないのは確かな事であり、それ故に生命体としての感覚情報も豊富であり、呼吸もし、動きもし、空間に調和して環境に適応するためのバランス制御にとって、無くては成らないからだのうつわ。
そこに着目し、皮膚へのアプローチ(渦状波®)を体系化したのも三浦寛先生だった。
皮膚へのアプローチが体系化された事により、急性期のギックリ腰をはじめ動きをとおせない人や、動きの感覚のききわけが困難な人にも、健康に導く為のお手伝いが出来るようになってきた。