操体法には動診という独自の診断法がある通り、
運動器系の疾患には特に効果が期待できます。
動診とは読んで字のごとく、「動かして診る」こと。
からだは動いてるんだから、動かしてみないとわからんこともあるだろう〜ってことです。
まぁでも、これはからだに限ったことではなく、
動くものなら全部に当てはまることかもしれません。
ワタシが以前に新車で買った、あるメーカーの四駆。
エンジンかけて動かしてみるとヒュルルル〜ってどこからか凄い音がする。
ディーラーで点検しても、「ここは平気」「ここは問題ナシ」とよくわからない。
でも、動かすとヒュルルル〜。
結局よくわからんので、車はそのまま乗ってしまいましたが、
からだにも同じようなことがあるかもしれません。
例えばいろいろと調べてみても、「骨は異常ありません」「数値も異常ありません」。
でもワタシ痛いの・・・。こうなるとどこが悪いのかよくわかりません。
そこで橋本先生は言われるんですネ。
運動系の歪みを診ろ!と。そして、歪みを診るなら動かして診ろ!と。
「・・・とにかく動きの分析を行い、コースを確認して、それにのせることです。
元に戻して、ちゃんと元の所へもってくれば、すぐに元のように動くようになる。
ただそれだけのことです。それだけのことを、私がここでパッパッとやると、
今まで口もきけないほど苦しかった痛みが、いっぺんでとれる。
動けなかったものが、すぐその場で動けるようになるものだから、
患者の方はもうびっくりして、キョトンとしている。
まるで奇跡のように思えるかもしらんが、わけさえしれば、何もこれはたいしたことじゃない。
何も大発見というほどのことじゃない。こんなことは学問にもならないんです・・・」
(『からだの設計にミスはない』より)
「う〜ん、なるほど。さすが!」って感じなんですが、
何だか一番重要な部分がサラリと書いてあるような気がしないでもないです。
それは「わけさえしれば」ってところ。
その「わけ」が知りたいために・・・
ワタシなどはいつもオツムからケムリが出っぱなしですぜ。
中谷之美
2012年秋季東京操体フォーラムは11月18日(日)津田ホールにて開催