昨年、操体の講習会を三日間の日程で、鍼灸按摩マッサージ指圧の
国家試験養成学校を卒業している先生方に限定し、「操体法講座」の
研修の講師として講義することができた。
今までも、市の施設を借りてみたり、治療院でのセミナーを開催す
ることはあったのだが、一般の人であり、医療者ではなかった。
それ”のみ”では、広がることも広がらないこともあるだろう。
なので、実行委員の三浦寛幸氏に助手をお願いしながら、創始者
橋本敬三師に、操体の講義を”捧げるつもり”でやり遂げた。
これは師が、治療者よりに偏ることなく操体の”指導者”に期待し
たからであり、操体のプロを育成し、地位向上の為の勉強会を通じて
いける、今の(一社)日本操体指導者協会にも繋がっている。
そして今年の春。
卒業後も御縁のある校長先生から連絡があり、海外研修の一環だ
った中医学研修を、近年のから社会情勢を鑑みて中止、代わりに日
本では医師・医学生のみ法的に許される、“メス”を用いた解剖を
ハワイ大学・A・ジョーンズ校にて行う“ダイノセクション”を可
能となったようで、一緒に如何ですかとの誘いであった。
国家試験習得してから18年、当時より明らかに身体の不思議さを学
び続けている私でも、実際にダイノセクションによる解剖実習の機会
を得るチャンスなど、これからもあるかどうか・・・。
これを踏まえ考えていると、また“臨床から生まれた良心の声”は、
参加費用と臨時休業による収入減少のマイナス要因など無いに等しい、
と教えてくれる。個人では、このような体験が出来ることではない。
“良心の声”は、「からだ」を通して伝えてきた。
・・・「迷わず行け!」と。
参加した結果から言えば、実際に体の表面からイメージした「身体」
とは、自分なりの理解であったかの温度差でもあった。
改めて臨床に向き合い、学び直すチャンスとなったのである。
「百聞は一見にしかず」・・・私はこうして参加した。
(アナトミーフライト2に続く)