東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

p1*[岡村郁生(おかむら いくお)]アナトミーフライト2

ハワイ大学のダイナセクション>

 バスが迎えに来て、Aジョーンズ校解剖教室にて1日目は始まった。
 この時期大学構内はお休みとなっているようで、静かなものだった。

 芝の生えた広場に植えてある、見事に育った椰子の木の数々は、ハ
改めてハワイにいることを教えてくれる。

 セキュリティーチェックに入り、初めに契約書に同意のサインする。
そして今回、お世話になる教授と指導教員に挨拶した。
 
 紳士的な歓迎をしてくれたスコット・ロドルフ教授に、終始笑顔の
スティーブン・ラブラシュ助教授、日本人アスレチックトレーナー研
修生であるお二人が紹介された後、私たちは緊張しつつも期待に溢れ
かえりながら、二日間お世話になる解剖研修室のドアをあけた。

 そこは36畳を遙かに超える広さであり、20体を超える御献体が保管
してあり、そのうちお二方の御献体が私達の行うダイナセクションに
提供して頂けたのである。

 解剖衣に袖を通し、帽子、手袋、靴袋を身につける頃、日本人でア
スレチックトレーナー科に在籍するアシスタントの紹介があった。
 
 実際に今回のダイナセクションは非常に充実していたのだが、それ
を可能としてくれたのはこのお二方の存在を抜きに語れない。
 二日間という短期間にかかわらず、重要性の高い解剖部位は、二人
の手早くも押しつけない指導と、メスに慣れていない私達へのフォロ
ー、的確な状況によるアドバイスがあってこそであったと思う。

 お二方の日本語は勿論、見事に英語も堪能。医学的専門用語に至る
まで通訳は完璧なことに加え、解剖学の知識に詳しいだけでなく実際
にトレーナーとして活躍されているので、各筋肉の神経支配に起始部
から停止部、作用関節の運動方向まで、こちらへの質問を交え丁寧に
説明して頂いたことも感謝に絶えない。

 かつ決して上目線ではなく、この解剖研修を本物の財産として持ち
帰って、更なるステップアップのきっかけにして欲しい・・・。
 そんな想いが伝わっての一期一会は心に響き、嬉しかった。

心から、この瞬間に全ての居合わせた全てに・・・「マハロ!」
そう感じてダイノセクションは始まったのである。

※マカロ=感謝する・ありがとうの意味