東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

p1*[岡村郁生(おかむら いくお)]Ⅶ.勇者を起こす盟友

<眠れる幽微と導きの機微>
ソメイヨシノは「一種類のクローン」であり接ぎ木によって増やす。
DNA組み替えやクローンDNAに興味(恐怖)を持ち、心配する人は多いが
個人的には、DNA単種や、突然変異DNAの維持も非常に興味深い。

例えば「バナナ」を食べるにしても、モンキーバナナ以外の殆どは、
「キャベンディッシュ」種で、DNA突然変異により"偶然"生まれ、
便利な〝種なし"を、人間の都合上"株分け”により大切に育てている。

このようなクローン種は抵抗力に特徴があり、沢山植えたとしても、
そのうちの1種類が病気をすると、全ての種類がその病気にかかる。
要するに、”種”そのものが全滅する可能性が生まれるのである。

実際、「パナマ病」によって「キャベンディッシュ」以前の種なし
バナナは地球上から消滅しているのであり、現在の品種も同様に
"品質管理”という名目の元、非常に気をつかいつつ育てている。

 他にも身近なところで云えば、”コシヒカリ”は抵抗力が弱い為
(感染病に弱い)ので「イモチ病」により危険なことがあった。

要するに、安売りスーパーのバナナも、銀座の某有名高級果物店の
一流バナナも、みな一緒のクローンバナナであり、産地や飼育方法
という"遊び"の範囲で、「環境」の生み出した変化にすぎない。

(※ちなみに、バナナとヒトのDNAは50%が共通するそうだ)

しかし、誰でも味わってみたらわかるように”味わい”は異なり、
当然、人の手を借りれば"手塩にかけただけ"の違いは具現化する。

操体も、「環境」という要素は「息食動想」全てに関わっていて、
生命の遺伝子とは、常に”突然変異”を起こしつつ変化し続ける。

では、その環境要因を余すことなく伝える働きとは何だろうか?
ハッキリ言えば、間違いなく”皮膚”こそがその機微となるのだ。
よって幽微なものを知るには ”皮膚”を中心に学び直せばよい。

例えば、誰が握っても味が違う「寿司」も「オニギリ」も「糠漬け」も、
発酵している状態、つまり個人の保ってきた皮膚常在菌は異なり、
ソレによって個人の味(乳酸菌類の働きが主)覚は変化を感じる。

故に、最近の消毒滅菌・洗剤使用によって、皮膚上の存在する菌は
肩身の狭い想いを強いられていることであろう。
そもそも、水で洗い流すことこそ大切なのであり、消毒はおまけ!

「皮膚常在菌は、皮膚の脂肪を食べ、脂肪酸の膜をつくります。
 そうすると皮膚は弱酸性に保たれ、
 酸に弱い病原菌を撃退してくれるのです」
                      =藤田紘一郎

腸内革命―腸は、第二の脳である

腸内革命―腸は、第二の脳である

つまり、ヒトは"60兆以上"もの細胞によってカタチ創られつつも、
それをゆうに越える"100兆以上"もの細菌と腸と皮膚で共存する。
腸内環境を整えるために”世界最高級の乳酸菌”が必要なのか?
ここは自己責任分担であろう。殺菌手洗いは必要か、消毒は正義か?

旨い握り飯、深い味わいの糠漬けには、盟友が不在なのかもしれない。 
世界を救う勇者は、"スイッチオン"にする導きの盟友を待っている。

「息・食・動・想」に加え「環境」の五つは一つに繋がれるだろうか?

橋本敬三師曰く、「同時相関相補性」であるとしているのだから・・・、

”皮膚”にはその機微と幽微を繋げる働きがあると確信しつつ・・・。

はい、皆様!一週間お付き合い頂きまして本当に有難うございます。
今度は春季フォーラムで是非、真っ正面でお目にかかりましょうネ!
明日から、東京操体フォーラム"西”の救世主、日下実行委員登場です。
おたのしみに!!


2014年4月27(日)
東京操体フォーラムが開催決定!
会場は東京千駄ヶ谷津田ホールです。

「入眠儀式 快眠・快醒のコツのコツ」
是非お越し下さい。

http://www.tokyo-sotai.com/?page_id=644