東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

姿勢その3

 佐助が担当する五日目です。よろしくお願いします。

 自然体立位ですが、僕が操体を学びはじめた頃に比べ、よりからだの理に適った立位へと進化してきています。
 以前は、足は腰幅(骨盤の幅が足の内側となる)にとり、つま先と踵を平行のまま背筋を軽く伸ばし、目線は正面の一点に据え、膝の力をほっと軽く抜いた状態を自然体立位としていました。
 これでは、利き手・利き足から起こる回旋の中心軸からのブレをからだの一部位で補うことになります。もしからだが動かない物であれば良いのかもしれませんが、からだは動くわけです。からだの動きに対して柔軟に対応するには、一部分で補うには限界があります。
 右利きの場合、反対側の左足を「半歩」つま先を内側気味(内股気味)にして出して、骨盤を定位置(正面)に軽く戻し、膝の力をほっと軽く抜くことで、からだがどのような動きをとっても自然の流れのように対応できるのです。
 それだけでなく、スポーツなどのようにいろいろな方向に一歩を踏み出す際においても、利き手と反対側の足が半歩、内側気味にとっていることで、陸上の短距離に使われるクラウチングスタートと同じ原理なわけですから、右利きの場合には瞬発的に右足がでるようになります。
 
 スポーツ選手に自然体立位を応用してフォームを指導することで、明らかに最初の一歩の瞬発的な動きが変わることを経験しています。

 人間が二本足で立位をする以上、自然体立位を皆さんに学んでいただきたいなと思います。

 今日はこのあたりで・・・。ありがとうございました。