昨日の続き
臨床では問診というのをはじめに行なう。 このとき、患者さんに症状が発症する時間を聞くのも、問診での重要な事柄である。 陰陽五行説によると、それぞれの内臓が担当する時間というものがある。 それを五臓六腑というが、実際には心臓は心と心包に分かれているので、その心包を加えた六臓六腑が2時間ずつ受け持って、24時間でひと回りしている。 3時に肺から始まり、5時からは大腸へ、7時からは胃と脾臓の時間に移って11時までの4時間は消化器の時間になる。
このように時間を並べていくと、鍼灸でいう経絡の肺から始まる順序とピッタリと一致している。
六臓六腑の時間
内 臓 時 計 |
六 臓 六 腑 |
||
3時 |
~ |
5時 |
肺 |
5時 |
~ |
7時 |
大腸 |
7時 |
~ |
9時 |
胃 |
9時 |
~ |
11時 |
|
11時 |
~ |
13時 |
心臓 |
13時 |
~ |
15時 |
小腸 |
15時 |
~ |
17時 |
膀胱 |
17時 |
~ |
19時 |
腎臓 |
19時 |
~ |
21時 |
心包 |
21時 |
~ |
23時 |
|
23時 |
~ |
1時 |
胆のう |
1時 |
~ |
3時 |
肝臓 |
六臓六腑の内臓に疾患があって調子が悪いときには、その内臓時間に変調が起こる。 それが肝臓だったら1時~3時が肝臓の時間になっていて、その時間に目が覚めて体の具合が悪いということなら、それは肝臓に問題があるということだ。
3時から5時は、肺の時間で、気血の流れが動き出し、咳が出たりして肺に疾患がある人は不調を感じることが多い。 5時~7時は、大腸の時間。 7時から11時は、胃と脾臓が活動する消化器の時間で、ムカムカして食べたくなかったりするのは、胃を休ませるためである。
明日につづく
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