「続けないと元に戻るんですよね?」
初診の時点でこんなことを言われることがあります。
長いこと症状を抱えていると、その状態がその方の元
になってしまうんですね。
痛くて当たり前、辛くて当たり前、症状があって当た
り前…
でも、よく考えたら診る方も、
「間をあけると元に戻ってしまいますよ」
と、口にすることがあります。
便宜上使うケースもありますが、これではお互いに、
「不健康になって当たり前」という価値観になってし
まいます。
治療を受け続けていただくか、予防していただくかく
らいのアプローチしか思い浮かばなかった頃は、僕も
連呼していました。今思うとちょっと脅迫じみている
感じがします。
ただ、これは単に健康と不健康の間のプロセスを知ら
なかっただけのことであり、その間のプロセスに対し
てのアプローチを知らなかっただけのことでした。
操体によるこのプロセスに気づくと、「元に戻る」の
意味合いも変わってきます。
果たして「元に戻る」と何になるのか。
操体の目線から捉えた臨床に興味のある方は、
春季フォーラムでお待ちしております。