東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

プロとしてのモノとの向き合い方

最近は出会った人の使っているモノとその使い方に注目しています。

 

直感的に「あ、この人凄いな」と思う人はモノ選びから、その使い方まで筋を通していて、決して中途半端な使い方をしない。

 

例えばボールペン一本にしても一流が人が選ぶのは使い切ることを前提に書きやすさ、デザインを選び、インクが無くなるまで使い切っています。

 

昔から親から物を大切にすることの重要性は口酸っぱく言われてきたことですが、自分の筆箱を見てみると中途半端に使った100円のペンが増え、本当に心から愛用しているものというのはないということに気が付きました。

 

意外に自分のそういった一面に気が付くと自分のプロ意識の足りなさを痛感します。

 

そういえば操体を学び始めた当初、三浦先生から空のボールペンを何本か頂いたことがありました。

 

当時は「なぜ空のボールペンなのか?」という意味はよく分かりませんでしたが、今になり分かってきたことは「使っているものへの敬意」なのだと思います。

 

臨床家として人やからだへの気遣いを行き届かせることも大切ですが、それ以上に大切なことは自分自身、そして自分が使っているモノへの気遣いなのだと思います。

 

それが行き届かなければ、臨床家として、プロとして本物だとは言えないのかもしれません。