本日書く事は私の感覚的な世界の話になりますが、最近の私は臨床の中で「記憶」を感じ取ることを一つのテーマにしています。
記憶と言っても様々で「心の記憶」もあれば、「からだの記憶」もあり、もっ
と辿っていくとその人の身の回りの空間や物等にも記憶があるようです。
それらの記憶を臨床の空間の場で患者の心とからだ、または意識、言動にどう結びついているのかを感覚的にキャッチしていくことも施術者側には必要な診断力だと思っています。
これらの記憶が現在の患者にとってポジティブなものでしたらよいのですが、何らかの形でストレスになっているようだったら、それが可もなく、不可もない状態に変化させていくような臨床は命にとって最高の臨床ではないでしょうか?
そのような患者が生きてきた中で記されてきたものがプラスマイナスゼロの状態になることも三木成夫先生が説かれる「憶」のように感じます。
そういった臨床の問いかけが出来るのも操体の面白いところであり、目に映るものだけを追っていたのでは決して見えてこないことも受け取ることが可能になるところまで現在の操体は進化してきています。
2019年春季東京操体フォーラムは4月29日の開催です。
テーマは2018年秋に引き続き「身体芸術と操体」です