東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

操体を初心者に説明する④ 「患者と施術者」

 操体では施術者と患者の関係を明確にしておく必要があるとしている。 まず、治療者は誰なのか、ということを最初に理解しておかなければならない。 これは極めて重要なことであり、しっかりと区別することがその前提条件である。 

 

 そういった操体における治療者は、患者自身であるということが快適感覚とともに最大の特徴でもある。 では施術者の立場はどのようになっているのか。 施術者は治療者である患者自身が快を味わうことができるように誘導する、いわば 「指南役」 ともいえるものだ。 だから、経験豊かな指南役を求めるのが賢明である。

 

 操体の施術者である快を誘導する指南役は、通常、「操者」 と呼ばれることが多いが、患者に寄りそう付き添え人という役柄から 「シッター」 や 「ヘルパー」 と呼ばれることもある。 事実、患者への操者が行なう誘導は 「介助」、「補助」 という言葉を使っている。

 

 施術者と患者の関係でもうひとつ知っておかなければならないことがある。 それは、患者と操者という二人の生命エネルギーが、臨床において共鳴して同期化しながら異なる周波数が振動すると、低い方の波動が上昇する場合と、高い方の波動が下降する場合、または両方が中間地点で同調する場合のいずれかの現象が生まれることになる。