第一分析、第二分析という言葉は、三浦寛先生の考案によります。
★ポイント★「楽と快はどう違うか」と思ったら、「運動分析か、感覚分析か」と考えてみてください。
第三分析とは「操体は、動かして診る」というところから、それでは「動けない患者はどうするか」という、いわゆる操体の盲点を解消するために、三浦寛先生が、橋本敬三先生の「運動系は筋骨格系、皮膚をも含めた」という言葉にインスパイアされ、皮膚への刺激にならない接触を用いた診断分析法。刺激にならない接触を選択することによって、無意識(本人が関与しないからだの意識)にアプローチすることが可能になりました。
第四分析とは、息診・息法のこと。
第五分析とは、今までの操体の常識を覆したもの。第五分析の登場によって、連動さえも進化を遂げました。
今、一般に行われている、知られている操体とは「第一分析」です。しかし、言葉のみ「きもちいい」を使っている場合が多いのです。これには弊害があります。
どういうことかというと、
「楽か、辛いか」という運動分析をしているのに「きもちいいか?」という問いかけをして、被験者を迷わせるという弊害です。
「楽と快の違い」を混同している、つまり「運動分析」と「感覚分析」を混同しているのです。
確かに「きもちよく伸びましょう」というようなストレッチの指導をすることがありますが、その前提は「元気で健康な人」です。
しかし実際に操体を受けに来る方は、どこかにトラブルがあるわけです。急性の症状で痛みを抱えている人に「きもちいいですか」とか「きもちよく動いてぇ」なんていったら怒られます。
そして、さらに言うと「きもちよい」というのは、感覚なので「やってみなければわからない」のです。
動いてみないとわかりません。なので「きもちよく動いて」というのは、健康体操やストレッチ的には問題ありませんが、操体の診断・分析においては、問題があります。
きもちいいか、そうでないかは、動いてみないとわからないからです。