東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

「よくわかる操体と操体法」3

操体では「主役」は「からだ」です。
 
本人ではなく「からだ」なのです。
 
操体の指導者は、「本人」と対話しているのではなく「からだ」と対話しているのです。
 
例をあげると、我々は、選択肢が二つ、例えば「こちらの動きは楽で、こちらは痛い」という場合、楽でスムースな動きを選択します。そうですね。仰向けに寝て、膝を二分の一屈曲位にとって、左右に傾倒する場合です。この場合、右傾倒が楽でスムースならば、右傾倒を選択します。
 
ヨガとかストレッチだと「やりにくいほうを余計に何回かやる」ことがありますが、操体は「動かしやすいほう」(楽にうごかせるほう)のみをやります。
 
ここで、人間の欲が働くと「両方やったほうがいいんじゃない?」となります。
 
しかし我々は「いいほうをやれば、よくないほうもよくなってくる」ことを知っていますし「からだ」もそれを知っています。
 
また「沢山やれば早く効くと思って」回数をガンガンこなすこともしません。
 
からだは「もう疲れちゃったからやめて~」と言っているのに、「アタマ」は「沢山やったほうが早く治りそう!」と考えるのです。
 
我々は「からだの言い分」を聞くのです。
 
「からだの声を聞く」というのは、わりと最近聞く言葉ですが、本当に聞いているのでしょうか。
 
操体の勉強は「からだの声を聞く」ことを学ぶことでもあります。
 

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