おはようございます。
操体の創始者である橋本敬三先生は、生前よく「病気なんかねぇ」と言っていたと聞きます。
この言葉を、入門当初に聞いた時は、まるで意味がわかりませんでした。
病気を治せるようになりたくて、勉強しに来ているのになんで?という感じでした。
しかし、からだのバランス、心とからだのバランス、心とからだとこの生かしてくれている空間のバランスがよくなれば、結果的に病気(症状疾患現象)もなくなっていく。
生命現象とはバランス現象であり、病気もそのバランス現象の現れであり、バランスが悪くなるほど病気も重篤な状態として現れてくるし、バランスがよくなるほど病気という現象は消失に向かう。
そういった事が、臨床で目の当たりに出来たり、自らも体調の悪さが改善されていく中で実感できてくれば、創始者の「病気なんかねぇ」という言葉も何となくわかってくる。
そもそも生命体(身心ともに)の設計は完全にできあがっているという。
しかし、生命現象としてのバランスが悪くなれば、気もちが悪くなり、バランスの悪さとともに気持ちの悪さが増大するにつけ、からだの動きも悪くなり、器質的にも壊れてくる。そして、その間は感染によるリスクも高くなっている。
すべての症状疾患現象は、気持ちの悪さ(不快感覚)から器質的に壊れてくる間に現れ、すべては生命のバランス現象の現れでもある。
だから、一人で4つも5つも症状疾患を抱えてしまっている人もいるが、症状疾患名ごとに個別に対処していたのでは、なかなか良くなっていかない場合が多い。それも大元にバランス現象があるからだろう。
根本的には、生命現象のバランスを良くして、生活(生命活動)する上で不快感よりも、気持ちが良いという快適感覚が上まわってくれば、人がつけた病名をいくつか抱えていても、それは問題外となってくるのではないだろうか。
生活上、快適感覚が上まわってくるバランスとなるプロセスには、からだの動きがよくなり、器質的にも修復されてくる事も含まれるが、自らがからだの動きを尊重した快適感覚を求めることにより、器質的な修復がスムースになる面もある。
「自分は病気なんだ」と毎日のように言い続けていれば、本当に病気になってしまうという話をよく聞く。
本当に病気になりたいというのだったら、そうすればいい。しかし、本心の本音はちがうだろう。
無意識にもからだの動きは、重力や呼吸をさせてくれている空間と調和するようにして、自分を生かしてくれている。
病気も生命のバランス現象の一つとして捉え、からだの動き、働きを尊重した快適感覚、気持ちよさを求める。そして、明日の朝には違ったバランス現象として生まれ変わる、と想ったほうが色々な面で好転していくと思う。
今年も操体マンダラ、海の日に開催致します。
※「操体マンダラ」とは?
三浦寛が一日、操体の最新情報について語る、操体三昧の一日です。 弟子一同にとっては「師匠孝行する日」。
東京操体フォーラムや、通常の講習では語りきれないことを、
存分に出していただこうという算段です。 今年からはリクエストにお応えして、10時〜21時の開催になります。
昼食会 サイン色紙&ツーショット撮影会
足趾の操法®アドバイザー認定、操体プラクティショナー認定式、
今年より「足趾の操法指導者」認定を行います。
開催日時:2019年7月15日(月)海の日 10時〜21時 ルーテル市ヶ谷センター
★予約制で、当日の参加受付はありません。ご注意下さい